知ってるようで知らない?
玄関ドアのドアノブの歴史と進化
毎日何気なく手をかけている玄関ドアのドアノブ。
実はその形や仕組みには、長い歴史と進化の物語があることをご存じでしょうか?
今回は、「ドアノブの歴史」と「現代のドアノブの進化」について、ちょっとした豆知識も交えてご紹介します!
👀ドアノブの始まりは“木の棒”だった?
ドアそのものの歴史は古く、古代エジプトやローマの時代にはすでに「開閉できる板状の扉」が存在していたと言われています。
しかし、現在のような回して開ける「ドアノブ」が登場するのは、もっと後の時代のこと。
最初は木や鉄の“取っ手”や“棒”を使って開閉しており、押す・引くだけのシンプルな構造でした。
👀金属製のドアノブが普及したのは19世紀
現代的な「回転式のドアノブ」は、19世紀のアメリカで特許が取得されたのが始まりです。
特に有名なのが、1878年にオズボーン・ドーセットが取得した「ドアノブとラッチ機構」に関する特許。
この頃から、回してラッチ(かんぬき)を引っ込める仕組みが一般家庭にも広まり、
見た目も美しい真鍮製の装飾ドアノブが流行しました。
👀日本では“引き戸文化”が主流だった
日本の伝統的な建築では、玄関にも室内にも引き戸が一般的でした。
そのため、欧米のような「ドアノブ」は明治時代以降、洋風建築の普及とともに徐々に導入されていきます。
昭和30年代以降の高度成長期、団地や洋風住宅の普及により、ドアノブのある開き戸が急速に増えていきました。
👀ドアノブからレバーハンドル、そしてスマートロックへ
現代では、ドアノブもさらに進化を遂げています。
レバーハンドル
高齢者や子どもでも力をかけずに開けやすく、バリアフリーの観点から普及しています。
プッシュプルハンドル
押す・引くだけで開閉でき、デザイン性・操作性ともに優れています。
スマートロック・顔認証・カードキー
今では物理的な鍵すら使わず、スマホやICカードで解錠できるスマートキーシステムが主流になりつつあります。
防犯性だけでなく、便利さ・衛生面・非接触操作など、多様なニーズに対応しています。
👀ドアノブは、暮らしと技術の進化を映す小さな主役
ドアノブは単なる「取っ手」ではなく、
時代のライフスタイルや技術進化を反映する象徴的なパーツでもあります。
ふだん何気なく使っているドアノブにも、
実は「文化」や「歴史」が詰まっていると考えると、ちょっと面白いですよね。
これからドアのリフォームを考えている方は、機能やデザインだけでなく、「歴史の続き」にも触れてみてはいかがでしょうか?