「玄関ドアにさす西日が暑い」、「玄関が暑いせいで、廊下まで暑くなって困る」こういったお悩みを抱えてはいませんか？この記事では、玄関が西日で暑くなる原因や、西日対策の方法などの情報をまとめています。

最後までご覧いただけば、きっと解決への道筋が見えてくることでしょう。玄関ドアの西日対策について学びたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。

そもそも西日ってどんなもの？

そもそも西日とは、夕方や日没間際の、西からさしてくる日差しのことです。一般的に、「西日は暑い、まぶしい」と感じている方も多く、どちらかといえば厄介な存在として見られがち。例えば賃貸マンションを選ぶときなどは、西向きを避けて部屋探しをする方もいらっしゃいますよね。

しかし、実は西日というものは、それ自体の温度が高いわけではないのです。では、一体なぜ西日を暑く感じるのでしょうか。

西日を暑く感じる理由

西日を暑く感じる理由は、地表のもの（建物や地面、空気など全て）が、最大まで温められている時間だからです。1日の中で最も気温が高くなるのは、一般的に14時くらいですよね。つまり、14時以降こそ地球上のものが最も温められている時間ということになります。

夕方になると現れる西日は、それ自体の温度が特別高いわけではありません。しかし、地表のものが日中の熱を蓄積し、放出しているからこそ、西日がさす時間帯を暑く感じてしまうのです。

玄関が西日で暑くなることには理由がある

玄関が西日で暑いと、夏場にはムシムシとして不快に感じてしまいますよね。玄関が西日の影響で暑くなることには、いくつかの理由があります。

1つ目の理由は、住宅の間取り上、玄関は西側に面することが多いからです。リビングを日当たりの良い南向きにすると、玄関が北側や西側になるケースは多々あります。特に、玄関ドアが北西の方角を向いている場合には、西日が当たりやすいので、西日による影響は大きくなってしまいます。

玄関が西日で暑くなる2つ目の理由は、玄関は防犯のために閉め切っていることがほとんどだからです。換気のために一時的に玄関を開けることはあっても、長時間にわたり玄関を開けっぱなしにすることは少ない、という方は多いでしょう。

また3つ目の理由として、玄関には冷房を効かせることが少ない点も挙げられます。リビングやキッチンは、生活する時間が長いため、夏場にはエアコンをつけますよね。しかし、室内の冷房効率を考えて、玄関部分に冷えた空気が行かないよう、ドアを閉めることがほとんどです。

このように、玄関が西日の影響で暑くなることには、様々な理由があるのです。

玄関に西日が当たることで起こる問題

玄関に西日が当たると、起こりうる問題がいくつかありますので、それをチェックしてみましょう。

ヒートショックの危険がある

先ほど理由を紹介した通り、玄関に西日が当たると室内温度が上がり、暑くなってしまいます。お出かけのために冷房の効いた部屋から玄関へ移動すると、ムワッとした空気を不快に感じてしまいますよね。

ただ不快なだけなら、我慢すればなんとかなる場合もあります。しかし、玄関だけが極端に暑くなると、「夏型ヒートショック」の危険性があるため、注意が必要です。

ヒートショックと聞くと、「冬場に暖房の効いた部屋から、廊下などの寒い場所へ移動することで起こる体の不調」とご存じの方も多いですよね。しかし、実はヒートショックは夏場にも発生する可能性があるので、注意しなければなりません。

ヒートショックとは、急激な温度変化により脳卒中などの病気を発症してしまうトラブルです。夏場には、室外や玄関などの暑い場所から、リビングなどの冷房が効いている場所へ移動することで、夏型ヒートショックが発生する可能性があります。

また、それとは反対に冷房で寒い部屋から暑い場所へ移動する場合にも発生のリスクがあります。特に糖尿病などの持病がある方や、高齢な方のいる家庭では、玄関の暑さには気をつけなければなりません。

冷房効率が下がり、電気代がかさむ

玄関が西日の影響で暑くなると、同時に室内全体の温度も上がってしまいます。そうなれば、冷房効率が下がるので、電気代がかさんでしまうでしょう。

玄関ドアが劣化する

玄関に西日が当たる問題点として、玄関ドアの劣化が早まる点が挙げられます。

直射日光が当たるのと当たらないのでは劣化スピードが異なり、直射日光が当たる方が紫外線の影響で劣化は速くなります。特に、海辺に位置する住宅の場合は、海風の影響も相まって、玄関ドアが腐食する恐れもあります。

玄関ドアが劣化すると、断熱性能や防犯性能が低下します。何より、玄関ドアが色あせて見た目が悪くなるのも困りますよね。玄関ドアの劣化を防ぐためには、適切な西日対策が必要なのです。

玄関の西日対策

玄関ドアに西日が当たることには、様々な問題点があることをお伝えしました。こちらでは、そういった問題を解消するためにできる、玄関ドアの西日対策を紹介します。

【西日対策１】アウターシェード（日よけ）を取り付ける

玄関の構造によっては、玄関の正面にアウターシェードを取り付ける選択肢があります。アウターシェードで特に有名なのは、YKK APが販売する製品です。

YKK APのアウターシェードを使えば、玄関ドアに直接さし込む西日を、8割以上もカットできます。この方法のメリットとしては、構造によっては取り付けが簡単なことで、業者に任せると早ければ数時間ほどで作業が終わる場合もあります。

デメリットとしては、玄関の構造によっては取り付けが難しい点が挙げられます。アウターシェードの取り付けが可能かどうかは構造によって変わってくるので、この選択肢を選べないケースもあることでしょう。

【西日対策２】庇を設置する

玄関ドアの西日対策として、「庇（ひさし）」を設置する選択肢もあります。庇とは、窓や玄関ドアなどの上部に設置される、小さな屋根のことで、「霧よけ」と呼ばれることもあります。

庇を設置するメリットとして、アウターシェードが取り付けられない構造でも、取り付けられる可能性が高い点が挙げられます。

デメリットとしては、軽いリフォーム工事が必要となるため、工事費用や工期がかかる点があります。リフォーム代金は10〜30万円＋部品代くらいが相場であり、決して安いとは言えない金額です。

【西日対策３】玄関脇に木を植える

玄関ドアの西日対策として、玄関脇に木を植える選択肢もあります。ただし、西日の差し込む角度が正面ではなく斜めであり、かつ庭が植物を植えられる状態である場合に限ります。

玄関脇に木を植えるメリットとして、玄関に緑を取り入れられるので、美観がよくなる点が挙げられます。デメリットとしては、苗木を植える場合には育つまでに時間がかかること、育ってからも手入れが大変なことなどがあります。

【西日対策４】窓がある場合、遮熱フィルムを貼る

玄関ドアへの直接的な対策ではありませんが、玄関に窓を設けている住宅であれば、遮熱フィルムを貼ることで、西日による玄関の暑さ対策にはなるでしょう。

先述の通り、西日で玄関が高温になると冷暖房効率が悪くなるほか、夏型ヒートショックも心配です。玄関に窓があるご家庭は、ぜひ遮熱フィルムを貼ってみてください。

また、多少費用をかけてもいいのであれば、窓ガラスを断熱性能の高いガラスにリフォームするのも選択肢です。

【西日対策５】玄関ドアの内側に断熱カーテンを設置する

こちらも玄関ドアへさし込む西日への直接的な対策ではありませんが、玄関ドアの内側に遮熱カーテンを設置することで、室内の温度上昇を軽減できます。室内温度の上昇を防ぐことができれば、冷房効率が良くなり、夏型ヒートショックのリスクも軽減できるでしょう。

この方法のメリットとしては、DIYでも気軽に取り付けられる点が挙げられます。デメリットとしては、内側へ設置するため日差しを遮ることはできない点や、カーテンを開閉する手間が増える点などがあります。

【西日対策６】打ち水をする

日本で古くから用いられている暑さ対策として、「打ち水」があります。玄関ドアの周囲に打ち水をすると、気化熱により空気の温度が下がり、玄関付近の温度を下げる効果が期待できます。

この方法のメリットは、今日からでも気軽に実践できる対策である点です。一方のデメリットは、定期的に打ち水をする手間や、大きな効果は期待できない点などです。

採風や断熱仕様のある玄関ドアに交換するのもおすすめ

玄関の西日対策をいくつか紹介しましたが、正直どれも一長一短でしたね。玄関ドアの付近に日よけとなるものを設置するのは西日対策として効果的ですが、工事によっては取り付け費用がかなり高額になるものもあります。

そんな時は、思い切って玄関ドアを交換リフォームするのも1つの手です。最近の玄関ドアには西日対策などの目的で、高い断熱性能が付いている玄関ドアもあります。そういった玄関ドアに交換リフォームすれば、日差し対策になるほか、室内の暑さ対策にもなります。

また、玄関ドアを閉めたまま自然の風を取り込める、採風タイプ（通風タイプと呼ばれることもあります）の製品も登場しています。採風タイプの玄関ドアなら、換気をしやすいので玄関の空気や熱がこもりにくくなります。

玄関ドアの採風機能について詳しく

玄関ドアの断熱の重要性

玄関ドアの交換リフォームは意外と安い

玄関ドアの交換リフォームと聞くと、「すごく高そう…」と感じる方もいますよね。しかし、実は玄関ドアの交換リフォームは、意外とリーズナブルなお値段で実施できるんです。
その理由は、近年注目を浴びている「カバー工法」を選べば、小規模な工事で玄関ドアの交換リフォームができ、コストもさほどかからないからです。

従来の工法では、玄関ドアを撤去し、周囲の壁を壊してドア枠を撤去し、新しい玄関ドアを設置する大掛かりな工事が必要でした。一方、最近登場したカバー工法なら、壁を壊さず既存のドアフレームを覆う形で、新しい玄関ドアを設置可能です。早ければ1日で工事が終わり、玄関ドアの交換リフォームにかかる費用も約20万円台からとリーズナブルになっているんです。

もちろん、性能の高い製品を選ぶほど費用は上がります。
気になる方は「簡単お見積もり」から玄関ドア交換にかかる費用をご確認ください。ご希望の扉のタイプをクリックで選べばお見積もり価格をすぐにご確認いただくことができます。

西日対策としてドアリフォームを行うメリット

玄関ドアの交換リフォームをすることには、西日対策になる他にも様々なメリットがあります。

玄関ドアを新しくすると、キーレスシステムのオプションも搭載可能。車のドアを開けるのと同じように、鍵を持っていればボタンを押すだけで鍵を開けられるシステムもあります。キーレスは荷物を抱えている時にも便利なので、予算に余裕があればぜひご検討ください

玄関ドア交換のメリット

玄関ドアは15年を超えると不具合が現れることも

玄関ドアの交換リフォームがおすすめなのは、いずれは玄関ドアにも不具合が生じて、補修や交換が必要になるからです。

玄関ドアを構成するパーツの多くは、10〜15年ほどで寿命を迎え、不具合が生じてくる可能性が高いです。玄関ドアに発生しやすい不具合の例は、次の通りです。

玄関ドアの不具合を放置すると、最悪の場合はドアが開かなくなる恐れがあるので、部分補修やパーツ交換をする必要があります。部分補修を繰り返すと、最終的には玄関ドアの交換リフォームをするのと同じくらい費用がかさむことも。

つまり、いずれは修理やリフォームの費用がかさんでくる玄関ドアだからこそ、西日対策として丸ごと交換するのがおすすめなのです。新築から間もないのであれば玄関ドアの交換時期としてはまだ早いですが、設置から10〜15年ほどが経過する玄関ドアなら、交換リフォームを検討してはいかがでしょうか。

玄関ドアの耐用年数について

街の玄関ドアやさんにお気軽にご相談ください

西日によって劣化した玄関ドアや耐用年数を過ぎた玄関ドアのリフォームをご検討の方は、まずは街の玄関ドアやさんにお問い合わせください。お問い合わせいただく方の中には交換工事を始めて経験される方も多いでしょう。ドアの不具合による焦りと不安もあるかもしれません。電話やメールでお問合せをいただく時に「どのように伝えたらいいかわからない」「依頼の仕方がわからない」などとお困りの方でもご安心ください。無料点検で現地にて私どもが不具合を詳しく調べて施主様にわかりやすく解説させていただきます。

以下のリンクでは玄関ドアのご依頼をいただく際の方法や流れ、手順などを解説しています。
玄関ドアリフォームをご検討されている方は、ぜひお読みください。

初めての方はこちら　玄関ドア交換の流れ