日中でも玄関が薄暗いと、なんだかジメジメして不快な気持ちになってしまいますよね。毎朝仕事へ向かう時には、「少しでも清々しい気持ちで出発したい」と感じる方も多いのではないでしょうか。
薄暗い玄関は、
ランマを取り付けることで太陽の光を採り込めるようになります！この記事では、
玄関に設置されるランマとは何なのか、どんなメリット・デメリットがあるのか、といった情報を解説しています。
また、
ランマを新しく導入する場合にはどのような工事が必要なのかについても詳しく解説しています。明るくて快適な玄関を実現するためにも、ぜひ最後までお読みください。
ランマ（欄間）とは、天井と鴨居（かもい）または長押（なげし）の間に設置される開口部分のこと。次の画像を見ると、ランマとはどんなものなのか、想像がつきやすいことでしょう。
ランマは古来から日本家屋で用いられてきた歴史があり、もともとは玄関部分よりも和室など室内で使用されることの方が多かったんですよ。
一般市民の住宅にランマが設置されるようになったのは、江戸時代以降のこと。それまでは貴族の住宅に設置されるのが一般的でした。
さらにランマの歴史をさかのぼると、ランマが登場したのは奈良時代のことだと伝えられています。奈良時代には、寺院などで採光の目的で設置されていたようです。
このように、日本の建築文化とランマには深い関わりがあるのです。
古くは奈良時代から用いられているランマですが、現代の戸建て住宅にもその文化は形を変えて息づいています。もともとは和室などで用いられていたランマは、現代では玄関ドアの上部に設置されることが多いです。
玄関ドアに設けられるランマとは、ドアの上部に配置される採光用の窓ガラス部分のこと。太陽の光を玄関の中に採り入れ、玄関を自然の光で明るくする目的で設置されています。
また、特に引き戸の場合は上部にランマがあることで和風なデザインがより一層際立つため、デザインをよくする目的で設置される場合もあります。
「玄関ドアの上に取り付けるランマって、開けて換気とかできないのかな？」と感じる方もいますよね。残念ながら玄関ドアのランマははめ殺し（開閉できないガラスのこと）が基本なので、換気のために開けるのは難しいと考えましょう。
なお玄関の換気をしたいのであれば、採風（通風）機能のある玄関ドアを選ぶのがおすすめ。採風機能のある玄関ドアならドア部分に採風用の窓が設置されており、玄関ドアの鍵をかけたまま換気ができて便利です。
玄関ドアにランマを設けることには、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。詳しくチェックしてみましょう。
玄関ドアにランマを設けるメリットは、次の3点です。
●自然の光で玄関が明るくなる
●狭い玄関でも採光ができる
●日本らしい趣を味わえる
先述の通り、玄関ドアにランマを設置する主な目的は採光です。自然の光を採り込んで玄関が明るくなれば、毎日を清々しい気持ちで過ごせることでしょう。
また、スペースの関係で玄関に採光用の窓を設置できないこともありますよね。そんな場合でも、玄関ドアの上部のランマだけなら設置できるケースも多いです。
彩光ができていない玄関は昼でも明かりをつけなければならないほど薄暗くなり、息苦しさを感じてしまうかもしれません。デザインを良くするために取り付ける方もいますが、基本的にランマは採光のために設置するものと捉えておくといいでしょう。
採光に役立つランマですが、メリットばかりではありません。玄関ドアにランマを設置することにはデメリットもあり、それは断熱性能が下がってしまう点です。
断熱ガラスを取り付ければ多少はマシになりますが、そもそもランマを設置しない方が断熱効果は高まります。採光と断熱のバランスをしっかり考えてランマの有無を選ぶといいでしょう。
玄関に窓ガラスを取り付けることには、防犯面の不安から抵抗を感じる方もいるでしょう。こちらでは、玄関ドアのランマの防犯性について考えてみましょう。
玄関ドアにランマを取り付ける際に気を付けたいのは、ガラスを割られてしまう被害です。ランマの開口部はそれほど広くないため、不審者がランマ部分のガラスを割ってそこから侵入することは考えにくいでしょう。
しかし、いたずらや嫌がらせなどの目的でガラスを割られてしまう心配もあります。ガラス破りのリスクを最小限にするためには、「防犯合わせ複合ガラス」を取り付けるのがおすすめ。
防犯合わせ複合ガラスとは、2枚のガラスの間に特殊な膜を挟み、強い衝撃が加わっても割れないように設計されているガラスです。硬いものをぶつけられても割れることはなく、ヒビが入るだけの仕組みなので、ランマ部分のガラス破り対策には効果的です。
玄関ドアのランマに透明のガラスを取り付ける方は少ないと思いますが、しっかりと室内のプライバシーを守れるようなすりガラスを選ぶことが大切です。
実際に、ランマ部分から室内の様子を覗かれる被害も報告されていますので、なるべく中の様子が伺いにくいガラスを取り付けるのがおすすめです。
玄関のランマについてお調べの方の中には、今の玄関の採光がうまくできていなくて困っている方もいますよね。こちらでは、玄関に新しくランマを導入する方法をお伝えします。
玄関にランマを導入するタイミングは玄関ドアの交換時
玄関に新しくランマを導入するベストなタイミングは、玄関ドアの交換工事を行う際です。玄関のランマは壁に埋め込むのではなく、玄関ドアの枠に組み込むのが一般的。
玄関ドアを新しいものに交換リフォームするタイミングなら、「この機会にランマを取り付けて、玄関を明るくしようか」ということも可能なのです。
「ランマを導入するには、ある程度の大規模なリフォームが必要なのかな？」と心配されている方もいますよね。その点もご安心ください。
現在の玄関ドア枠の高さ次第にはなってきますが、大規模なリフォームをしなくても新しくランマを取り付けられるケースの方が多いです。
玄関ドアの交換リフォームでは壁を壊さずに工事を行う「カバー工法」が一般的であり、カバー工法はたった数時間〜1日で終わる簡単な工事。カバー工法とは、現在の玄関ドアの枠を有効活用し、既存の枠に新しい枠を被せる形で玄関ドアを設置する工法です。
壁を壊して既存のドア枠を撤去しないからこそ、大規模リフォームをしなくても玄関ドアを交換でき、さらにランマも簡単に導入できるようになっているのです。
ただし、現在取り付けられている玄関ドアがそれほど高くない場合は、新しくランマを取り付けることで出入り部分が低くなってしまう恐れもあるため、その点だけは注意しましょう。「我が家の場合はどうなんだろう？」と疑問に感じる場合は、街の玄関ドアやさんの無料現地調査をご利用ください。
玄関ドア交換にかかる費用も確認しておきたいですね。
お手軽な
「現在の玄関に多少の不便はあるけど、まだドアも使えるし、ランマを設置するためだけにドア交換をするのはちょっと…」と感じた方がいるかもしれません。しかし、実は玄関ドアは15年くらいが交換時期の目安となっており、設置から15年以上が経過しているのであれば、そろそろ玄関ドア交換を検討する時期となってきます。
玄関ドアの交換目安が15年ほどとされているのは、ドアを構成するパーツのほとんどが約10〜15年で耐用年数を迎えるからです。現在お使いの玄関ドアに、次のような症状は見られませんか？
●ドアノブに違和感を感じるようになった
●ドアを開閉する際に「キキッ」「ギギッ」といった音がする
●ドアの周囲に隙間ができて、隙間風や虫が入ってくる
●鍵が入りにくく（抜けにくく）なってきた
もしお使いの玄関ドアにこういった不具合が見られるのであれば、それはいずれかのパーツがすでに寿命を迎えているからかもしれません。
もちろん不具合が出ているパーツだけを部分補修することもできますが、数ヶ月後にはまた別のパーツが不具合を起こす可能性は高いです。補修のために業者を呼ぶと1回で数万円くらいの費用は必要になるでしょうから、部分補修を繰り返すのはコストパフォーマンスが悪くなってしまいます。
玄関ドアの交換工事は約20万円〜可能であり、この価格内でランマありに変更することもできます。ドアが丸ごと新しくなることを考えると、意外とリーズナブルな価格でドア交換ができるんですね。
こういった理由から、設置から15年以上が経過して使い勝手が悪くなってきた玄関ドアは、丸ごと交換して新しく取り替える方が多くなっているのです。
新しい玄関ドアは採光・換気・防犯・断熱の性能が高い
玄関ドアを新しくすることには、ドアの性能がアップして快適性が高まるメリットもあります。最近の玄関ドアには、例えば次のような機能が付いています。
●デザイン性の高いおしゃれな採光窓
●鍵をかけたまま換気ができる採風窓
●ピッキングやこじ開けを防げる万全の防犯対策
●外気温の影響を遮断する断熱機能
このように玄関ドアを新しいものに交換すれば、デザインがおしゃれになって防犯性能がアップして、採光・採風・断熱で玄関の快適性が高まるのです。ランマを導入すること以外にも様々なメリットがあるので、玄関にランマを導入したい方は、ぜひ玄関ドアの交換リフォームを検討してみてくださいね。
住宅のデザインにも流行があり、近年の傾向としては
「ランマなし」の人気が高まっています。一昔前まではランマ付きの方が豪華さがあるとされ人気だったのですが、最近では高さのある堂々とした玄関ドアが人気なので、ランマなしでドア部分を高くする方も多いです。
街を歩いていて新そうな住宅を見つけたら、玄関ドアにランマが設置されているかどうかチェックしてみてはいかがでしょうか。（あまりジロジロ観察していると不審者と間違えられてしまうので注意しましょう）
不要な方はランマは玄関ドア交換工事で取り外すこともできます
ランマがあることで断熱性が下がってしまうデメリットもあるため、「現在はランマがあるけど、リフォームしてランマをなくしたい」と考える方もいますよね。玄関ドアを交換する際には、現在のランマをなくすことも可能です。
ただし玄関ポーチの天井や壁などに照明が付いている場合、ランマをなくしてドアを高くすることでドアを開けた時に照明にぶつかってしまう可能性がある点には注意が必要です。ドアが照明にぶつからないようにするには、次のような対処法があります。
●ドアのストッパーを取り付ける
●ドアが開く向きを変更する
●玄関照明の位置を変更する
いずれの対処法も玄関の状況やお客様のご要望によって変わってくるため、ケースバイケースで柔軟に対応することが大切です。
新しくランマを設置する場合も、現在のランマをなくす場合も、現在の玄関の状況によって取り付けられるドアの形状が変わってきます。街の玄関ドアやさんでは「お客様のご自宅ではどのような玄関ドアに交換できるのか」を即日判定できる現地調査を、無料にて承っております。
「我が家の場合、ランマを取り付けられる（なくすことはできる）？」とお悩みの方は、プロの調査スタッフがアドバイスさせていただきますので、まずは無料現地調査をご利用ください。
また現地調査の際には、玄関ドアの交換工事をする場合のお見積もりも無料で行わせていただきます。ランマ付きはもちろん採風や断熱などの機能をつけた場合のお見積もりも可能ですので、玄関ドアに関してお悩みごとがある方は、お気軽にご相談くださいませ。
まとめ
この記事では、玄関に設置するランマに関する基礎知識や、メリット・デメリットなどを詳しく解説しました。記事の要点をごく簡単にまとめると、次の通りです。
●ランマは奈良時代から日本で用いられてきた歴史のある存在●現代でランマは主に採光の目的で設置される●ランマがあることで断熱性が下がってしまうデメリットも●ランマを設置する・なくすタイミングは玄関ドアの交換工事街の玄関ドアやさんは、玄関ドアの交換工事を専門に扱うプロフェッショナルです。ドア交換を検討される際は、お客様のお悩みやご要望に最適なプランをご提案いたしますので、まずはお気軽に無料現地調査をご活用ください。
