見た目が豪華で室内も明るくなる
親子ドア。玄関ドアの交換リフォームを検討する際に、親子ドアを視野に入れて考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ親子ドアを検討し始めると
「寸法は大丈夫かな？」「気密性が下がってしまう？」など、わからない点が出てきますよね。
この記事では、
親子ドアの特徴や魅力を紹介し、
メリット・デメリットや取り付けに必要な寸法などを解説しています。そのほか、
親子ドアへ交換可能なドアタイプや、
料金相場・気密性に関する情報など、総合的な知識を学べます。ぜひ最後までご覧ください。
親子ドアとは、
メインで使用する玄関ドア（親扉）と必要に応じて開閉できる子扉の、合計2枚の扉を設置するドアです。
親扉と子扉は観音開きになっており、子扉は普段
「フランス落とし」と呼ばれる金具で固定されています。そして、必要な時にはフランス落としによる固定を解除し、
親扉と子扉の両方を開けられる仕組みです。
そんな親子ドアには、デザイン面と機能面でいくつかの魅力があります。それぞれの魅力を詳しく見てみましょう。
デザイン面の魅力
親子ドアのデザイン面の魅力は、玄関ドアを大きく見せることができ、見る人へ豪華で堂々とした印象を与えられる点です。玄関は住宅の顔であり、玄関ドアは大きければ大きいほど立派な印象を与えられます。
お金持ちの豪邸をイメージする時、たいていの方が大きな玄関ドアを思い浮かべることでしょう。親子ドアならそれに近い豪華さを得られるため、近年の住宅で人気が高まっています。
実際に玄関ドアを親子ドアへ交換される方の中には、機能面よりも見た目の豪華さに憧れて導入される方も多いんですよ。この後には機能面での魅力を紹介しますが、「見た目に憧れるから」という理由だけでも、十分に親子ドアを選ぶ決め手にはなるでしょう。
機能面の魅力
親子ドアには、機能面での魅力もあります。それは、必要な時には子扉を開放して、玄関の開口部を広くできる点です。玄関の開口部を広く取れると、次のようなタイミングで役立ちます。
●ソファやベッドなど大きな家具を搬入出するとき
●庭でバーベキューやパーティーをするとき
●車椅子やベビーカーで出入りするとき
●自転車を室内へ入れるとき
このように、通常の玄関ドアの幅だと出し入れしにくい大きなものを移動させるときなどは、親子ドアが大活躍します。
特に、ソファやベッドなど大きな家具を搬入出するときは、親子ドアならラクラクです。窓から家具を搬入出できるなら親子ドアでなくても問題ありませんが、都心部で隣家との距離が近くて窓からの搬入出が難しい場合などは、やはり親子ドアが役立ちます。
また、高価な自転車を所有している場合などは、自転車を玄関に入れて保管する方もいますよね。そのほか友達や親戚が集まって庭でバーベキューをするときや、趣味がサーフィンや日曜大工などといった方にも、親子ドアは便利です。
なお車椅子の方がいるご家庭などは玄関ドアからの車椅子の出入りも頻繁に行うでしょうから、親子ドアよりも引き戸を検討する方がおすすめです。出入りの度に子扉を開閉するのは手間ですし、そもそも開き戸は車椅子を少し下げて開く必要があるため、引き戸の方が出入りは便利でしょう。
玄関が明るくなる点も魅力
親子ドアの魅力として、玄関が自然の光で明るくなる点も挙げられます。親子ドアの子扉に彩光用の窓ガラスが設置されている製品もあり、そういった製品を選べば、太陽の暖かな日差しを玄関の中に取り込めます。
親子ドアと混同されやすいドアの種類に、「片袖ドア」があります。片袖ドアは、開閉する玄関ドアの左右どちらかに、「袖」と呼ばれる部分が設けられるドアのこと。
袖は開閉できないように固定されており、閉めた時の見た目は親子ドアと似ていますが、子扉を開閉できない点が違います。
片袖ドアの袖部分には彩光用のガラスが設置されるのが一般的で、玄関の中を明るくする効果もあります。
なお、玄関ドアの左右両方に袖が設けられたタイプを「両袖ドア」と呼び、片方に袖、もう片方に子扉が設けられたタイプを「袖付き親子ドア」と呼びます。
いざという時に便利で見た目も豪華になる親子ドアでメリットも沢山ありますが、その特徴が故にデメリットや注意点も存在しています。以下に表としてまとめています。次の項目でデメリットと注意点について詳しく解説しています。
親子ドアのデメリットと注意点について解説させていただきます。
通常のドアより本体代金が高くなる
玄関ドアの交換リフォームで親子ドアを選ぶデメリットとしては、リフォームにかかる費用がアップしてしまう点が挙げられます。親子ドアは、片開きドアや片袖ドアと比較すると、本体代金が数万円ほどアップしてしまいます。具体的には、片袖ドアに＋3〜6万円くらいの予算を見ておくといいでしょう。
ただし、玄関ドアの交換リフォームに親子ドアを選んだからといって、工賃が大幅に高くなることはないので、ご安心ください。
広いスペースがないと設置できない
親子ドアを導入するデメリットとして、広いスペースが用意されていないと設置できない点が挙げられます。親扉に加えて子扉を設置するため、ドア1枚タイプの片開きよりも広いスペースが必要です。
具体的にどのドアタイプや寸法の玄関ドアが親子ドアに交換できるのかは、「親子ドアに交換できるドアタイプと寸法」の項目で解説しています。
設置しても使わない場合がある
親子ドアのデメリットとして、「何かあったときに便利だから」と導入しても、実際には使わない可能性がある点が挙げられます。
窓から大きな荷物を搬入でき、庭でバーベキューをする機会も特にないご家庭などでは、親子ドアが活躍するシーンは少ないかもしれません。せっかく導入しても使わなければもったいないので、ライフスタイルをよく考えて検討するのがいいでしょう。
ドア枠の大きさを変えるには大規模リフォームが必要
親子ドアへの交換を希望されるものの、現在のドア枠が狭すぎる（片開きなど）または広すぎる（4枚建て引き戸など）場合には、大規模リフォームにより玄関ドアを交換する必要があります。
なぜなら、ドア枠が狭い場合は壁を壊して開口部を広げなければならず、広すぎる場合は壁を作って狭くする必要があるからです。
ランマをなくせない場合もある
現在の玄関にランマ（玄関ドアの上部に設置される彩光用の窓のこと）が設けられており、交換リフォームの際に「ランマをなくしたい」と考える方もいるでしょう。基本的にはランマをなくして親子ドアへ交換することができるのですが、現在の玄関ドアの縦幅が高すぎる場合は、ランマをなくせないケースもあるため、注意が必要です。
親子ドアを設置できる寸法は、幅93cm〜が目安となります。親子ドアへの交換を検討している方は、まず現在の玄関ドアの幅をメジャーで測ってみてはいかがでしょうか。
また、どのタイプのドアが親子ドアに交換できるのか、知っておくのもいいでしょう。こちらでは、玄関ドアの交換リフォームの際、親子ドアを選択可能なドアタイプを紹介します。
なお、当項目を読んでも「我が家の場合はどうなんだろう？」と疑問が残る場合、現地調査（無料）にて親子ドアへの交換が可能かお調べいたしますので、お気軽にお問い合わせください。
現在の玄関ドアに片袖ドアや両袖ドアが使われている場合、親子ドアへの交換は問題なく可能です。ただし、小めの片袖ドアの場合、新しく取り付ける親子ドアの幅が狭くなってしまうケースもあるため、注意が必要です。
現在の玄関ドアに両開きドアが設置されている場合、親子ドアへの変更が可能です。ただし、通常の親子ドアだと幅が余ってしまう恐れがあるため、袖付き親子ドアの検討をおすすめします。
今の玄関ドアが引き戸である場合、基本的には親子ドアへの交換リフォームが可能です。ただし、4枚建ての引き戸など開口部の面積がとても大きい場合には、親子ドアへのリフォームができない場合もあります。
現在の玄関ドアが親子ドアへ交換できるドアタイプに当てはまる場合、「カバー工法」と呼ばれる工事の手法により、リーズナブルかつスピーディーなドア交換が可能です。こちらでは、カバー工法で玄関ドアを親子ドアに交換する料金相場や、工事の内容をお伝えします。
玄関ドアをカバー工法により親子ドアへ交換する場合の料金相場は、およそ20万円〜40万円です。この価格には親子ドアの本体代金も工事費用も含まれているので、意外とリーズナブルにリフォームできることがわかりますね。
「実際にはどのくらいの金額がかかるの？」
玄関ドア取り替え
玄関ドアをカバー工法で親子ドアに交換する場合、工事にかかる期間はたった数時間〜1日です。既存のドア枠を活かして新しい玄関ドアを取り付けるため、朝に工事を始めて夕方には工事が完了することでしょう。
カバー工法により玄関ドアを親子ドアに交換する工事の流れは、次の通りです。
1.無料点検・現地調査で玄関ドアの寸法を測定（随時）
2.必要に応じて玄関ドアの周囲を養生
3.現在のドアを撤去
4.ドア枠の不要な部分だけを撤去
5.既存のドア枠を覆うように、新しいドア枠を設置
6.親子ドアを取り付け、微調整
7.既存のドア枠と新しいドア枠の隙間をコーキング
8.既存のドア枠を覆う化粧枠を取付け、化粧枠と外壁の隙間をコーキング
9.作業により生じたホコリなどを掃除し、完了
玄関ドアのカバー工法は騒音が少なく、外壁を壊す必要も無いので粉塵が立たないこともメリットであり、ご近所の方々へおかけする迷惑も最低限で済むでしょう。工事はたった1日で終わるため、事前に軽く挨拶をしておけば、騒音トラブルなどに発展する心配もありません。
親子ドアへの交換が可能なドアタイプに当てはまらない場合は、カバー工法によるリフォームはできません。大規模リフォームでは大工や左官、クロス張りやタイル貼りなどの様々な工程が発生するので、材料費も人件費もかさんでしまいます。
この場合に工事にかかる費用は、本体代金を含めて100万円を超えることが多いでしょう。カバー工法と比べると2倍以上の費用が必要となるため、できる限りカバー工法での工事をおすすめします。
親子ドアを導入する上で、「普通のドアよりも気密性が低くなるのかな？」と心配に感じる方もいますよね。しかし、LIXILやYKK APなど大手メーカーの親子ドアを選ぶのであれば、気密性や断熱性も十分考慮された製品であるため、それほど気にする必要はありません。
そもそも住宅の気密性を高めるには、新築やフルリフォームの段階で構造部分から緻密な設計を行う必要があります。
住宅の気密性が下がりやすい要因としては、特に引き違い窓の数や大きさが挙げられます。引き違い窓の数が大きい場合や、リビングに大きな掃き出し窓を設置している場合などは、住宅の気密性が下がる要因となってしまいます。
こういった理由から「玄関ドアが袖付きドアなのか親子ドアなのか」というポイントだけで、住宅の気密性が大幅に左右されるとは考えにくいのです。
また、親子ドアなどの開き戸は、一般的に引き戸よりも断熱性・気密性が高いとされています。そのため引き戸を導入することと比べれば、親子ドアの方が気密性は高くなることでしょう。（もちろん最近の引き戸は性能が高いので、引き戸の場合でもそれほど気密性は心配ありません）
住宅の気密性に関して言えば、今の玄関ドアが種類に関わらず、劣化したドアならば親子ドアに交換することで、むしろ今よりも気密性はアップすると考えられます。なぜなら、昔の玄関ドアは今ほど気密性・断熱性が高くなく、さらに劣化により隙間ができている、ドア表面の塗装の劣化などによりその機能を充分に果たせなくなる可能性もあるからです。
また、玄関ドアの枠には、ゴムパッキンが設置されています。ゴムパッキンは消耗品であるため、経年劣化により縮んだり穴が開いたりします。劣化したゴムパッキンを放置すると、隙間風が入ったり虫が侵入したりする原因になってしまいます。
こういった理由から、劣化している玄関ドアを放置するよりも、新しい親子ドアに交換する方が、気密性は高くなると判断できます。
もし、今お使いの玄関ドアが親子ドアで、どうも気密性が良くないと感じる方は、そのドアの素材に原因があるかもしれません。特に昔のアルミ素材の玄関ドアは熱伝導率が非常に高く、外の暑さや寒さにすぐに影響を受けてしまいます。
ただ、現在市販されているアルミ製の玄関ドアは断熱材が含まれているものが多く暑さ・寒さ対策が施されています。またガラスが付いている親子ドアならば使われているガラスが単板ガラスかどうかを疑ってください。ガラスは壁やドアよりも薄いのでこちらも気候の影響を受けやすくなります。そのため最近では複層ガラスというものがその対策として製品化されています。
街の玄関ドアやさんでは、玄関ドアの交換リフォームを専門に扱っております。玄関ドアに関する豊富な知識とノウハウを有しており、高い施工品質のドア交換工事をご提供しています。
親子ドアの交換リフォームに関する相談も受け付けておりますので、ご不明点やわからないことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
街の玄関ドアやさんでは、親子ドアへの交換に必要な現地調査やお見積もりを、無料にて承っております。現地調査の際は、玄関ドアのエキスパートである担当者がお客様のご自宅へお伺いし、親子ドアへの交換が可能なサイズかどうかお調べいたします。
交換用の親子ドアにはLIXILやYKK APなど大手メーカーの製品を豊富に用意しており、たくさんのデザインやカラーバリエーションの中から、ご自宅に最適なドアをお選びいただけます。
「玄関ドアを交換したいけど、自宅にどんなデザインが似合うのかわからない」とお困りの方には、親子ドアの製品選びから親身になってサポートさせていただきます。親子ドアへの交換リフォームを検討される際は、ぜひ街の玄関ドアやさんへおまかせくださいませ。
まとめ
この記事では、親子ドアの特徴や魅力、メリット・デメリットなどの情報を解説しました。記事の要点をごく簡単にまとめると、次の通りです。
●親子ドアは見た目が豪華で、採光にも役立つ●いざという時に便利だが、活用するかどうかはライフスタイル次第●親子ドアを取り付け可能な寸法は93cm〜が目安●親子ドアへの交換リフォームの料金相場は20〜40万円●大手メーカーの新しい親子ドアならば気密性も考慮されている製品が多い●劣化しているドアはドアを新しくすることで気密性がアップする街の玄関ドアやさんでは、親子ドアに関する相談はもちろん、玄関ドアの交換リフォームに関する全般的な相談を受け付けています。「とりあえず相談してみたい」と考える方も、お気軽にご連絡くださいませ。
