玄関ドアをスマートキーにリフォーム|後付けはできる?種類・費用も徹底解説!

2025年5月30日更新
両手にいっぱいの荷物。
雨の日に傘を差し、カバンの奥底から鍵を探す。
小さなお子さんと一緒なら、その手間はさらに増しますよね。
「車みたいにボタン一つで玄関が開けられたら…」
そう願ったことはありませんか?
そんなあなたの「あったらいいな」を叶えるのが、玄関ドアのスマートキーです。
この記事では、一度使ったら手放せなくなるスマートキーの驚くべき便利さから、その種類、気になる防犯性、ご自宅のドアへの導入方法まで、知っておきたい情報をわかりやすく解説いたします!
スマートキーの種類・費用・選び方

スマートキーにはさまざまなタイプがあり、利用シーンやライフスタイルによって最適な種類が異なります。
☑停電や電池切れの場合にはどのような施解錠になるのか
☑「鍵を出したくない」「外出先で開閉履歴を確認したい」など目的を明確にする
リモコンキー

リモコンのボタンを押して玄関を施錠・解錠する方式です。
リモコンをポケットやカバンから取り出して操作する必要がありますが、片手で簡単に操作できる手軽さが魅力です。
カードキー

カードキーは、ホテルの客室ドアを解錠するのと同じタイプのスマートキーです。
複数枚発行して家族で使える点や、日常生活に取り入れやすいのが特徴で、基本的にはカードキーをかざして解錠しますが、差し込んで解錠したりするタイプもあります。
ボタンタイプ

ポケットや鞄にリモコンキーやタグキーを入れた状態で、玄関ドアに設置されたボタン、もしくはハンドルのボタンを押すだけで施錠、解錠ができます。
鍵を取り出す必要が無いため、両手に荷物が塞がっていても楽に開閉が可能です。
スマートフォンキー

BluetoothやWi-Fiを使って、スマートフォンのアプリで玄関ドアを解錠できるタイプです。
外出先からの遠隔操作や、オプションをつけることによって玄関ドアの使用履歴が確認できるなど、現代のライフスタイルにマッチしたタイプです。
顔認証キー

玄関ドアにカメラが組み込まれ、登録された顔を認証して解錠するスマートキーで、導入費用はやや高めとなります。
認証精度や夜間での照明条件への対応、マスク対応可否などの実用性も選定のポイントです。
→顔認証キーの費用・選び方
暗証番号タイプ

テンキー入力によってドアを解錠する方式です。
鍵の持ち歩きが不要、番号の変更が自由にできるといった点から、短期滞在のゲストハウスなどに向いています。
ただし、番号が他人に見られる、手垢の位置で予測されてしまうなど、不正開錠のリスクがあるため、番号を定期的に変更したり、シャッフル機能がある製品を選ぶ必要があります。
指紋認証タイプ

玄関ドアに指をタッチするだけで解錠できるスマートキーです。
主流ではないものの、後付け製品として売られているものが多いスマートキーです。
指紋認証タイプは、手が濡れていたり荒れていたりするとうまく解錠できない点や、不良品が売られているケースもあるため、導入ハードルはやや高めかもしれません。
多様なライフスタイルに合わせた便利な解錠方法
洗練されたデザインと使いやすさが特徴
高いセキュリティ性能と便利な機能を両立
電源式と電池式の違い
スマートキーのシステムには、電源式のものと電池式のものが存在しています。
電源式は住宅のコンセントと同様に電源を必要とするタイプで、電池式は乾電池で動くタイプです。
電源方式の違いとメリット・デメリット
メリット | デメリット | |
---|---|---|
電源式 | ・電池交換の必要がない | ・電気工事が必要 ・停電時にはスマートキーが使えない (停電時には「非常用アナログキー」で解錠可) |
電池式 | ・停電時でも使える ・電気工事が不要 |
・電池交換が必要 |
このように、スマートキーは便利で多機能な一方、本体の選定だけでなく取り付け方が非常に重要です。
スマートキーのメリット
続いて、住宅の玄関ドアにスマートキーを導入するメリットをチェックしてみましょう。
●ツーロック(二重鍵)が面倒くさくない
●合鍵を不正に複製されるリスクが少ない
●鍵を紛失してもキーシステムを交換する必要がない
●導入コストがシリンダー錠より高い
●合鍵を作るのが大変
重い荷物を持っていても片手で開けられる
玄関ドアにスマートキーを付ける最大のメリットは、とにかく便利で快適な点です。
重い荷物を持っていても片手で簡単に開けられ、シリンダー錠のデメリットである「不便さ」を見事に解消してくれます。
シリンダー錠は小さなお子様がいる方が特に負担を感じるとお伝えしましたね。
スマートキーを導入することで日常生活の負担を大幅に減らせるので、小さな子供を連れた買い物も多少は楽になることでしょう。
ツーロック(二重鍵)が面倒でない
従来のシリンダー錠の場合、ツーロックをかけるには2つの鍵穴に鍵を入れて施錠・解錠しなければなりませんでした。
防犯効果が高いとわかっていても、やはり面倒ですよね。
スマートキーを利用すれば、簡単にツーロックをかけられるので、手間を増やさず防犯効果を高められます。
合鍵を不正に複製されるリスクが少ない
スマートキーのメリットとして、合鍵を不正に複製されるリスクが少ない点が挙げられます。
従来のシリンダー錠は、鍵屋などで合鍵を作ることができました。
一方のスマートキーは、普通の鍵屋では合鍵を作るのが難しいため、不正な複製のリスクが少なくなっています。
鍵を紛失してもキーシステムを交換する必要がない
スマートキーのメリットとして、万が一鍵を紛失したとしても、キーシステムを丸ごと交換せずに済む点が挙げられます。
スマートキーはシステムに内蔵された電子的な部分を変更するだけでOKなので、丸ごと取り換える必要はないのです。
スマートキーの防犯性
「スマートキーって、防犯性能は大丈夫なの?」と不安になる方もいますよね。
ご安心ください。
スマートキーだからといって防犯性能が劣る心配はありません。

不正解錠の対策は万全
スマートキーの防犯性は、従来のシリンダー錠よりも高くなっています。
その理由は、ツーロックやピッキング防止機能、こじ開け防止機能など、不正解錠への万全の対策が施されているからです。
例えばYKK APのスマートキーなら「片方の鍵を開けてから、50秒以内にもう片方の鍵を開けないと、自動で施錠される」機能が備わっていて、不正解錠のリスクは非常に低くなっています。
オートロック機能で鍵のかけ忘れを予防
スマートキーには、玄関ドアを閉めると自動で鍵がかかるオートロック機能が付いているものもあるとお伝えしました。
この機能はホテルのドアのオートロック機能と似ているので、イメージしやすいことでしょう。
急いでいる時でも鍵のかけ忘れがないのは、安心度が高いポイントです。
リレーアタックの心配は?
自動車のキーレスシステムを狙った「リレーアタック」と呼ばれる盗難手口がテレビなどで話題になっています。
リレーアタックとは、自動車のリモコンキーから出ている微弱電波をアンテナなどの機材で増幅させ、不正に開錠してしまう手口のことです。
玄関ドアのリレーアタックについては、過度に不安になる必要はないものの、心配な方は防犯対策をしっかりとするのがおすすめです。
今すぐ対策できる方法としては、100均などで売られている金属製の缶などにリモコンキーを入れて保管するといいでしょう。
そうすればリモコンキーから発せられる電波を遮断できるので、リレーアタックのリスクはなくなります
スマートキーのデメリット
玄関ドアの開閉を楽にしてくれるスマートキーですが、導入する前に知っておきたいデメリットもあります。
スマートキーを使ううえで、注意したいポイントをわかりやすくご紹介します。

オートロック機能を使うと、締め出される可能性がある
スマートキーには、ドアを閉めると自動的にロックされる「オートロック機能」がついていることがあります。
防犯面ではとても頼もしい機能ですが、鍵(リモコンやスマホなど)を持たずに外に出てしまうと、締め出されてしまうリスクがあります。
特に、小さなお子さまや高齢のご家族がいるご家庭では、操作ミスやうっかりミスにも注意が必要です。
導入コストがシリンダー錠より高い
従来の「差し込み式の鍵(シリンダー錠)」と比べて、初期費用がやや高くなる傾向があります。
一般的には、ドア本体+鍵のセットで約5〜10万円ほど差が出るケースが多いです。
ただし、毎日使うドアの「開ける・閉める」の手間が減り、利便性や防犯性が格段にアップすることを考えれば、費用に見合う価値がある投資とも言えるでしょう。
停電時の対策が必要
スマートキーは電気で作動するため、「停電のときに使えなくなったらどうしよう…」と不安に思う方もいらっしゃいます。
実際、スマートフォンと連動しているタイプなどは、停電時に一部の機能(遠隔操作など)が使えなくなる可能性があります。
ですが、多くのスマートキーには非常用の「差し込む鍵(物理キー)」が付属しており、停電時でも手動で開け閉めができるようになっています。
また、電池式のスマートキーであれば、基本的に停電の影響は受けません。
ただし、電池切れには注意が必要です。
定期的な電池交換や残量チェックを忘れずに行うようにしましょう。
従来のシリンダー錠について

スマートキーの便利さを知るために、まずは従来型のシリンダー錠の問題点を整理しましょう。
従来型のシリンダー錠には、次のようなデメリットがあります。
片手だけでは解錠しにくい
従来型のシリンダー錠の最大のデメリットは、解錠の際に鍵をシリンダーに差し込まなければならない不便さにあります。
小さなカバンしか持っておらず、両手が自由に使える状態であれば、シリンダー錠でもそれほど不便に感じることはないでしょう。
しかし、両手に重い荷物を持っていたり、小さな子供を抱っこしていたりする場合には、カバンから鍵を取り出すのはかなりの手間です。
重い荷物を持ったままだと鍵を取り出して差し込めない場合も多いので、いったん荷物を置いてから解錠する必要があります。
シリンダー錠を特に不便に感じるのは、お子様がいる方でしょう。
小さな子供を連れて買い物に行き、重い荷物を抱えて帰ってきて、鍵を取り出して玄関ドアを開ける。
ただでさえ小さな子供の世話は大変なのに、一度荷物を下さなければならないのは大きな労力といえます。
鍵を紛失した場合、錠前などを丸ごと交換する必要がある
シリンダー錠のデメリットとして、もしも鍵を紛失した場合には、玄関ドアの錠前を丸ごと交換する可能性がある点が挙げられます。
錠前の構造によってはシリンダーだけを交換すれば済む場合もありますが、状況によっては錠前を丸ごと交換する必要もあるでしょう。
シリンダーや錠前を交換するには費用も手間もかかるので、シリンダー錠の鍵を紛失するのは一大事なのです。
合鍵を不正に複製されるリスクがある
従来のシリンダー錠のデメリットとして、合鍵を不正に複製されるリスクがある点が挙げられます。
シリンダー錠の鍵は、鍵の形状や番号などの情報があれば、簡単に複製ができてしまいます。
極端な例を紹介すると、SNSに投稿された画像から鍵の形状を解析し、3Dプリンターで合鍵を作成することも、技術的には可能なのです。
ここまで特殊なケースはほとんどないでしょうが、可能性はゼロではないので注意が必要です。
後付けスマートキーの注意点
スマートキーは、玄関ドアに後付けできます。
しかし、YKK APから発売されている「スマートコントロールキー」、LIXILの「FamiLock」「エントリーシステム」は、原則として後付けには対応していません。
一方、三協アルミから発売されているスマートキー「e・エントリーSLタイプ」であれば、現在販売されている三協アルミの玄関ドア製品はもちろんのこと、過去に販売されていた「ラフォース」「ラフォースSD」「ラフォースR2」といった特定のドアにも後から取り付けることができます。

ただし、これらの三協アルミ製の玄関ドアであっても、電気錠・電池錠の場合は取り付け出来ません。防火戸についても同様です。
市販されているスマートキーには、既存のドアに取り付けられるタイプもあり、数千円〜数万円と価格もさまざまです。
「それならDIYで安く自分で取り付けよう」と思っている方、ちょっと待ってください!
後付けスマートキーが電源式の場合、配線作業がともなうため電気工事士の資格を持っている人しか設置できないと法律で決まっています。
電池式のスマートキーなら資格は不要ですが、自分で取り付けた場合はメーカー保証の対象外になる場合が多いほか、失敗したら玄関ドア自体に不具合が出ることもあります。
玄関ドアは最も防犯を意識したい場所でもあります。
よくわからないまま取り付けてしまい、鍵が閉まらない、開かない、などといった最悪の事態を防ぐ為にも、専門の業者に依頼しましょう。
・三協アルミの「e・エントリーSLタイプ」は、一部の同社製玄関ドアに限り後付け可能です
・電源式は電気工事士による配線工事が必須です
・電池式は資格不要ですが、DIY設置は保証対象外や不具合のリスクがあります
スマートキーは後付けと玄関ドア一体型どっちがお得?
スマートキーは大変魅力的ではあるものの、できるだけ費用はかけたくありませんよね。
それぞれ費用や防犯性、機能性、耐久性を比較しました。
後付けスマートキー vs ドア一体型スマートキー【比較表】
項目 | 後付け | 一体型(リフォーム) |
---|---|---|
導入費用 | ◎ 安価(2〜10万円) |
△ 中〜高(20〜40万円) |
防犯性 | △ 鍵本体依存で限定的 |
◎ 鍵+ドア一体設計で高性能 |
外観・美観 | △ 後付け感が出る |
◎ 一体化でスッキリ美観 |
耐久性 | △ ドアが古いと相性は悪い |
◎ 新品パーツで長持ち |
停電時対応 | △ 電池式ならOK |
◎ アナログキーで解錠可能 |
メンテナンス | ✕ DIYは保証外リスクあり |
◎ メーカー保証付き+プロ施工 |
・新築またはドアが比較的新しい場合は、製品選定に注意して後付けも検討可能です。
スマートキー導入にリフォームも考えるべき理由
ご自宅の玄関ドア、何年お使いでしょうか?
玄関ドアは一枚の扉でできているように見えて、実は蝶番、ドアクローザー、気密材、シリンダーなど、さまざまなパーツで構成されています。
これらのパーツは、一般的に10〜15年ほどで寿命を迎えるため、築年数が経つと徐々に不具合が現れてきます。
こうしたパーツを1つ1つ補修・交換していくと、実はトータルでかなりの費用がかかってしまいます。
スマートキーの導入を機に、ドア本体ごと交換を検討する方が増えているのは、後付けよりもリフォームによるメリットが大きいからです。
ドア一体型のスマートキーなら、快適性も大幅アップ!
最新の玄関ドアは、スマートキーと一体化されたモデルが主流で、主に以下のような機能があります。
☑ハンズフリー解錠で両手が塞がっていても開閉ラクラク
☑スマホアプリ連携で遠隔操作や履歴確認が可能
☑高断熱構造で冬の冷気や結露を軽減
☑顔認証・カード複数登録で家族それぞれに対応可能
そして今では、カバー工法という工事方法によって、壁を壊さず、短時間かつリーズナブルにドアを交換できるようになっています。

「玄関ドア15年以上使っていて不具合が出ている」
「防犯性・快適性を高めたい」
それなら、スマートキーの設置とあわせて玄関ドアリフォームも検討してみてはいかがでしょうか?
「簡単お見積り」から、ドアのデザインやスマートキーのタイプを選んで、気になる費用を確認することもできます。お気軽にご相談ください。
施工事例
【神戸市西区】玄関ドアリフォームでスマートキーを導入!快適な暮らしを実現
古くなった玄関ドアの開閉音にお悩みだった神戸市西区のお客様。
長年の使用でドアクローザーの錆やゴムの傷みなど、老朽化が進んでいました。
そこで今回は、見た目も機能も最新の玄関ドアへリフォームし、お客様のお悩みを解決しました。
リフォームのポイント
☑手動錠から電子キー(ポケットキー)へグレードアップ
☑ランマをなくし明るく開放的な玄関へリフォーム
☑閉めたまま換気できる通風機能が搭載された玄関ドアを選択
☑網戸にはYKK AP標準搭載の「クリアネット」を採用し、防虫性も向上
→施工事例をもっと見る
まとめ
玄関ドアのスマートキーは、鍵の開け閉めを劇的に快適にし、防犯性も高めます。
両手が塞がっていてもスムーズに出入りでき、オートロックで閉め忘れの心配もありません。
多様な種類からライフスタイルに合ったものを選べますが、もし玄関ドア自体が古ければ、スマートキーと合わせてドア全体のリフォームがおすすめです。
機能性・防犯性・デザイン性が大きく向上します。
スマートキーが気になる、玄関ドアのリフォームをご検討中なら、ぜひ「街の玄関ドアやさん」にご相談ください!