「玄関ドアのレンズは外から覗かれる危険があるって聞いたけど、本当？」と不安を感じてはいませんか。マイホームは最大のプライベート空間。家の中を覗かれて喜ぶ人はいないでしょうし、プライバシー侵害やストーカー被害、泥棒や強盗などの犯罪も怖いですよね。

実はご心配されている通り、玄関ドアのレンズ（ドアスコープ）は外から簡単に覗かれてしまうリスクがあるんです。また、ドアスコープには防犯上の重大な欠点もありますので、設置されているだけで犯罪に巻き込まれてしまう恐れもあります。

この記事では、玄関ドアのドアスコープの防犯上のリスクや、外から覗かれてしまう手口などの情報を詳しくまとめています。また、ドアスコープのリスクを回避するための方法や、玄関の防犯性能を高める方法も紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。

ドアスコープとは？

ドアスコープとは、玄関ドアに取り付けられている覗き窓のことです。室内から訪問者の顔や身なりを確認するために設置されており、中からは鮮明に見えても外からはぼやけて見えない仕組みとなっています。

ドアスコープの構造

玄関ドアに標準仕様で付いていることも多いドアスコープ。「はじめから付いてるし、組み込まれていて取れないものなのかな？」と感じてしまいますよね。しかしドアスコープは玄関ドアに空けた穴へ取り付けられているだけであり、特に防犯上の工夫が無い場合や古いタイプのドアスコープの場合外そうと思ったらいつでも外せるようになっています。

ドアスコープの構造は意外と単純で、魚眼レンズとそれを固定するための金具が組み合わさっているだけです。しかし、単純な構造になっているからこそ、犯罪に巻き込まれてしまう可能性もあり注意が必要なのです。

ドアスコープから室内を覗く手口

ドアスコープはレンズがはめ込まれているだけという単純な構造であるため、ちょっとした道具を使えば外から簡単に覗けてしまいます。ドアスコープにどんな危険性があるのか知っておくために、ドアスコープから室内を覗く手口を確認してみましょう。

リバースドアスコープ

ドアスコープで室内を覗かれてしまう手口として、防犯グッズが悪用される可能性があります。帰宅時に部屋の中に不審者が侵入していないことを確認するための防犯グッズに、「リバースドアスコープ」と呼ばれる製品があります。

リバースドアスコープは、玄関ドアの外側からドアスコープを覗けるようにする防犯グッズ。本来は自分の身を守るためのアイテムなのですが、逆に犯罪に使われる可能性も高いので注意が必要です。

通販サイトでは、2,000円くらいで販売されており、一人暮らしの女性の方などは本当に気をつけなければいけませんね。

双眼鏡を逆さにする

リバースドアスコープの原理は、レンズの性質を逆手にとった簡単なもの。そのため、専門的な道具がなくとも外から覗かれてしまいます。

ドアスコープを外から覗く手口として、「双眼鏡を逆さにする」というものもあります。双眼鏡を持っている人なら、特殊な道具を用意せずともすぐに悪用できてしまうのです。

光の変化で気配を悟られることも

これまでに紹介した道具を使わない限りドアスコープを外から覗くことはできません。しかし、室内で明かりをつけているとドアスコープから外へ光が漏れてしまうため、気をつけたいポイントがあります。

例えば訪問者の顔を確認するためにドアスコープを室内から覗き込んだ場合、外に漏れる光の具合がわずかに変化します。ドアスコープから漏れる光の変化に気づかれてしまうと、「中からドアスコープを覗いていること」が簡単に悟られてしまうので注意が必要です。

状況によっては居留守を使いたい場合もありますよね。そんな時でも、ドアスコープを覗いていることが悟られると在宅であることを知られてしまい、居留守であることがバレてしまうのです。

ドアスコープを外から覗かれないようにする方法

「外から簡単に覗かれてしまうなんて、信じられない…」と驚いてしまった方も多いと思います。しかし、実際問題ドアスコープを外から覗かれる可能性は十分にあるので、何か対策をする必要があります。こちらでは、ドアスコープを外から覗かれないようにする方法をいくつか紹介します。

ドアスコープを外から覗かれないようにするには、カバー付きのドアスコープへ交換する方法があります。交換用のドアスコープはホームセンターや通販で1,000円〜2,000円ほどで販売されており、それを購入して交換すればOKです。

ただしドアスコープを交換する注意点として、玄関ドアに空いている穴とピッタリサイズが合致する製品を選ぶ必要があります。ほんの1mmでも隙間があると取り外されるリスクが高まるため、サイズ選びはしっかり行いましょう。

また、ドアスコープを交換したとしても防犯上のリスクは変わらない点も注意しましょう。後ほど解説している「ドアスコープがあること自体が犯罪のもと」の項目もぜひお読みください。

なお、ドアスコープを交換する手順は次の記事で詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。

玄関ドアスコープの交換・修理方法はこちら

紙や布、ビニール袋でドアスコープを覆う

ドアスコープを交換するよりも簡単なのが、紙や布、ビニール袋などでドアスコープを覆う方法です。玄関ドアは金属製であることも多いため、磁石などを貼り付けて紙や布などで室内側のドアスコープを覆えばOKです。

ただしこの方法の注意点は、ドアスコープを覗く際に紙や布などを外してから覗くことになりますが、その際の光の変化で外の人に気配を察知される恐れがある点です。ビニール袋ならある程度の光を通すため変化を気づかれにくいですが、気づかれる可能性はゼロではないことを覚えておきましょう。

ガムテープや養生テープを貼る

かなり不格好にはなってしまいますが、室内側のドアスコープへガムテープや養生テープを貼り、塞いでしまう選択肢もあります。モニター付きインターホンと併用しているご家庭ならドアスコープを使うことは少ないでしょうから、塞いでしまっても問題ない場合があります。

ただしこの方法のデメリットは、とにかく見た目が悪い点と後からテープの粘着が残ってしまう点などです。よほど早急に対処したい場合を除いて、あまりおすすめはできません。

ドアスコープがあること自体が犯罪のもと

ドアスコープが外から覗かれる手口などを解説しましたが、実はドアスコープが設置されていること自体が犯罪のもとになるため、注意しなければなりません。ドアスコープにどんな防犯上の危険性があるのか、確認しましょう。

ドアスコープは外から簡単に外せる

ドアスコープの防犯上の重大な欠点とは、外から簡単に外されてしまうリスクがある点です。ドアスコープは室内側に溝があり、コイン1枚で簡単に取り外せる構造となっています。

さすがに玄関の外からはコイン1枚では取り外せませんが、回せば外れるので、工具を使えば外からでも取り外すことは可能なんです。

実際、インターネット上では「部屋でくつろいでいた一人暮らしの女性が、玄関ドア付近の物音に気付いて見てみるとドアスコープが外されていた」という被害も報告されています。

外した穴から棒や紐を入れて鍵を開けられてしまう

ドアスコープが外された部分はただの穴です。ドアスコープの直径は1.5cmくらいなので、そのサイズの穴があればそこから棒や紐などを入れて、外側から鍵を開けられてしまう恐れがあります。

ドアガードでロックしていたとしても、ドアガードも紐などを使えば外から開けられるため、それほど防犯効果は高くありません。

「玄関ドアの鍵が外から開けられたらどうしよう…」そんなふうに心配になると、夜も落ち着いて眠れなくなってしまいますよね。このようにドアスコープには、防犯上の重大な欠点があることを忘れてはいけません。

最近の玄関ドアにはドアスコープが付いていないことも多い

ある程度の築年数が経過している住宅だと、玄関ドアにドアスコープが付いている場合も多いでしょう。しかし、ドアスコープの防犯性能の低さが問題となり、最近の玄関ドアではドアスコープが付いていない製品が一般的になってきています。

ドアスコープが使われなくなってきた最大の要因は、モニター付きインターホンの普及にあります。近年、住宅の防犯対策が重要視されていることから、モニター付きインターホンは当たり前の存在になってきました。

モニター付きインターホンのメリットと必要性

ドアスコープの危険性を知れば知るほど、「モニター付きインターホンが必要かも…」と感じるようになりますよね。こちらでは、モニター付きインターホンのメリットや必要性をチェックしてみましょう。

在宅であることを悟られずに済む

ドアスコープで訪問者の様子を確認する場合、室内から漏れる光で在宅であることが気づかれてしまう恐れがありました。一方、モニター付きインターホンを使えばその可能性を軽減できます。

録画機能で万が一のために証拠を残せる

モニター付きインターホンのメリットとして、訪問者の様子を録画・録音できる点が挙げられます。録画機能付きのモニター付きインターホンを選べば、もしも不審者が訪ねてきた時には顔や声を録画・録音でき、警察へ相談したり被害届を出したりする時にも録画した映像を証拠として提出できます。

いたずらや犯罪の抑止にも役立つ

モニター付きインターホンは、証拠を残せるだけではなく犯罪の抑止にも効果があります。屋外側からもカメラが付いていることは認識できるので、「録画中」などのプレートを設置しておけば、不審者も警戒して近寄りにくくなるでしょう。また、いたずら防止にも役立ちます。

子供が留守番する時にも安全

モニター付きインターホンのメリットとして、子供が留守番する時にも安全である点が挙げられます。日頃から「知らない人が来たら出ちゃダメだよ」と教えておけば、子供が玄関ドアを開けたり、インターホンで会話したりするリスクを最大限に抑えられます。

リビングから訪問者の応対ができて便利

モニター付きインターホンは防犯面で役立つだけではなく、機能的にも便利です。ドアスコープで訪問者の様子を確認する場合、わざわざ玄関まで移動する必要がありました。

一方モニター付きインターホンであればリビングにいながら訪問者の応対ができるため、キッチンで調理をしている時などにも便利です。

モニター付きインターホンの導入方法

一戸建て住宅の場合、カメラなしインターホンさえも導入されていないケースは少ないでしょう。そのため今回は、既存のカメラなしインターホンをモニター付きインターホンへ変更する方法について解説します。

設置工事は購入店や業者へ依頼するのが基本

モニター付きインターホンは通販や家電量販店で購入できます。モニター付きインターホンには電源式と電池式の2種類があり、電源式の場合は電気工事士の資格取得者しか工事ができないと法律で決まっているので、必然的に業者へ工事を依頼する必要があります。

電池式の場合は資格がなくとも取り付け可能ですが、既存のインターホンが電源式である場合、それを撤去するにも資格が必要なので、モニター付きインターホンは基本的に購入店や業者へ依頼することになると考えましょう。

モニター付きインターホン設置工事の内容

現在のインターホンをそのままモニター付きインターホンへ交換する場合、既存のインターホンを撤去し、電気配線を行った上で新しいインターホンを取り付ければ工事は完了です。

ただし、「今の場所だと不便だから、別の場所に取り付けたい」といった要望がある場合は、必要に応じて壁に穴を開けたり、配線を延長したりといった工事が発生してきます。この辺りはご家庭の状況や要望によって変わってくるので、専門業者とよく相談して決めるといいでしょう。

ドアスコープ付き玄関ドアは早めに交換するのが得策

モニター付きインターホンを導入したからといって、ドアスコープをそのまま放置するのは得策ではありません。なぜなら、玄関ドアにドアスコープが組み込まれている以上、外からドアスコープを外されて鍵を不正開錠されるリスクは残っているからです。

一戸建て住宅でドアスコープ付きの玄関ドアが取り付けられている場合、そのドアは設置から10〜15年以上が経過していることも多いのではないでしょうか。玄関ドアは10〜15年ほどで各パーツが劣化して寿命を迎えるため、そろそろドアの交換を検討するべきタイミングとなります。

玄関ドア交換の目安とサインについて

モニター付きインターホンを設置してもドアスコープがある限り玄関の防犯性は低いままなので、ドアスコープを無くすためにも新しい玄関ドアへの交換を検討してみてはいかがでしょうか。

新しい玄関ドアへの交換リフォームをすれば、ドアスコープを無くせるのはもちろん、今よりも防犯性能の高い安全なドアを取り付けられます。具体的には、ピッキングに強い「ディンプルキー」やガラス破りに強い「防犯合わせ複層ガラス」などの防犯対策が施されているので、玄関のセキュリティを万全の状態にすることができます。

まずは「カンタンお見積もり」より玄関ドアの取り替えリフォームにかかる費用をご確認ください。クリックで選ぶだけでお見積もり費用がすぐに分かります。

現地調査・お見積もりは無料

私ども「街の玄関ドアやさん」では、玄関ドアの交換リフォームを約20万円〜の価格で承っております。ドアの交換工事はたった数時間〜1日で終わるのでスピーディー。

街の玄関ドアやさんでは、ドアスコープ以外の部分でも玄関の防犯対策について豊富な知識を有しており、「安全な玄関ドアを取り付けたい」というご要望にもバッチリお応えできます。

大切な家族と財産を守るためにも、モニター付きインターホンへの交換と合わせて玄関ドアを新しくして、マイホームの防犯性を高めてみてはいかがでしょうか。現地調査やお見積もりは無料ですので、玄関ドア交換を検討される際は、お気軽にご相談くださいませ。