勝手口のドアが危ない!?空き巣が狙う侵入経路と最新の防犯対策を徹底解説!

2025年6月30日更新
窃盗犯が侵入する時、狙われるのは家のどこでしょうか?
最も多いのは「窓」、次いで「玄関ドア」。
そして3位に挙がるのが「勝手口(その他の出入口)」です。
普段あまり気に留めない勝手口こそ、防犯の盲点になりがち。
玄関ドア・勝手口ドアのリフォームを数多く手がけてきたプロが、最新の勝手口防犯対策を徹底解説します!
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勝手口が空き巣に狙われやすい理由とは?
住宅の中でも、勝手口は空き巣に狙われやすい場所のひとつです。
その背景には、「防犯対策の甘さ」「人目につきにくい立地」「室内の様子を確認しやすい構造」といった理由があります。

☑防犯対策が甘くなりがち
玄関ドアは、防犯意識が高まりやすい場所です。二重ロックや防犯ガラス、防犯カメラの設置など、さまざまな対策がなされているご家庭も多いでしょう。
その一方で、勝手口ドアにまで十分な対策が施されていないケースが少なくありません。
構造自体がシンプルで、鍵がひとつだけという場合も多く見受けられます。
こうした状態では、空き巣にとって侵入が容易な「ねらい目」になってしまうのです。
☑人目につきにくい立地
植木や塀などに隠れて、勝手口ドアが死角になっていませんか?
勝手口は住宅の裏手や側面に配置されることが多く、塀や植栽の陰に隠れてしまいがちです。
その結果、通行人や近隣住民の視線が届きにくい「死角」となり、空き巣犯がじっくりと侵入の機会をうかがうには好都合な場所といえるでしょう。
防犯の観点からは、人目につきにくい場所こそ注意が必要です。
☑室内の様子がうかがいやすい
勝手口のドアやその周辺には、自然光を取り込むガラス窓がついてるケースもあります。
空き巣犯は、そのような場所から留守かどうかの確認をするのです。
すりガラスにする、カーテンをつけるなど工夫はできても、照明の明かりやちょっとした音漏れといった情報から、ある程度室内の状況は伝わってしまうでしょう。
こうした点も踏まえて、勝手口まわりの防犯対策は意識して進めておくことが大切です。
全国で侵入盗が多い県はどこ?
警察庁が発表した「令和6年(2024年)犯罪統計資料」によると、侵入盗の発生件数には地域ごとの傾向が見られました。
具体的な認知件数(警察が把握した件数)の上位10都道府県は次の通りです。
順位 | 都道府県 | 認知件数 |
---|---|---|
1位 | 愛知県 | 3,880件 |
2位 | 大阪府 | 2,732件 |
3位 | 埼玉県 | 2,715件 |
4位 | 千葉県 | 2,333件 |
5位 | 神奈川県 | 2,099件 |
6位 | 東京都 | 1,930件 |
7位 | 兵庫県 | 1,726件 |
8位 | 福岡県 | 1,612件 |
9位 | 茨城県 | 1,201件 |
10位 | 静岡県 | 1,064件 |
※このデータは「侵入盗」の認知件数であり、空き巣・忍び込み・事務所荒し・倉庫荒しなどが含まれています。
出典:警察庁「犯罪統計資料(令和6年1~12月分【確定値】)」(別窓)
侵入盗に関する「検挙件数」は、愛知県が2,513件と最も多く、続いて埼玉県(1,541件)、大阪府(1,433件)と、発生件数の多い都市部に集中しました。
一方で「検挙率」に注目すると、1位が福井県で77.3%、続いて富山県が72.6%、島根県が70.3%、後続に石川県、鳥取県、和歌山県など、地方圏の県が上位を占めており、事件数の多い大都市の検挙率は40〜50%台とやや低めの傾向が見られました。
こうしたデータを見ると、どの地域でも油断は禁物だということがわかりますね。しかも最近は、空き巣犯の手口がどんどん巧妙になってきました。
つづいては、特に勝手口まわりで今多く使われている最新の侵入手口をご紹介します。
ご自宅を守るためにも、ぜひチェックしておきましょう!
勝手口の最新侵入手口
最も多い空き巣の侵入手口は、鍵のかかっていない場所からの侵入です。しかし、勝手口まわりでは他にも様々な手口が使われています。
近年増えている、新しい勝手口の侵入手口をご紹介します。
ガラス破り

昔から使われている典型的な手口のひとつです。
ハンマーなどを使って勝手口のガラスの一部を割り、そこから手を差し込んで鍵を開けて侵入します。
薄いガラスだと、ほんの短時間で破られてしまうため注意が必要です。
→ガラスを強化したい
焼き破り

バーナーやライターなどでガラスの一部を加熱し、その直後に冷却スプレーや水をかけて急激に冷却、ガラスを割れやすくする手口です。
割れる音が小さいため、周囲に気づかれにくく、10〜20秒ほどで侵入が可能になることから、警備会社や警察が駆けつける前に犯行を終えるのが特徴。
最近ではこの「焼き破り」が増えてきており、要注意な侵入方法のひとつです。
こじ開け

勝手口ドアと枠のすき間にバールなどを差し込み、てこの原理で鍵やドアそのものを破壊して侵入する方法です。
勝手口ドアが古くて強度が低い、隙間が大きいなど、そういった場合は比較的簡単にこじ開けられてしまいます。
ピッキング

ピックと呼ばれる特殊な工具を鍵穴に差し込み、内部のピンを操作して解錠する手口です。
技術さえあれば難易度が高くないうえ、痕跡を残さず侵入できるため、空き巣犯にとってリスクの少ない方法として知られています。
サムターン回し

ドアのすき間や、場合によってはドア自体に穴を開けて工具を差し込み、内側にあるサムターン(つまみ)を回して解錠する手口です。
勝手口ドアの強度が十分でない場合、この方法で簡単に解錠されてしまうことがあります。
→サムターン対策について
バンピング解錠
ピンシリンダー錠に特殊加工した「バンプキー」を差し込み、軽く叩くことで内部のピンを一瞬浮かせて解錠する方法です。
ピンシリンダータイプの鍵はこの手口に弱いため、ディンプルキーやバンピング対策済みの鍵への交換が推奨されています。
カム送り解錠
「カム」と呼ばれる錠ケース内の部品を、針金状の特殊工具で直接操作して開錠する手口です。
「バイパス解錠」とも呼ばれ、作業時間はわずか1分程度。手際よく侵入されてしまうケースもあります。
勝手口の防犯対策

侵入犯が「やめよう」と思うタイミング、それは侵入に5分以上かかると感じたとき。
この“5分”という壁をつくることが、何より効果的な防犯対策といわれています。
では、どうすればその“5分の壁”を築けるのでしょうか?
勝手口の防犯対策として、特に効果が高いのは次の3つです。
●鍵の防犯強化
●ガラスの防犯強化
●犯罪抑止力の強化
ここからは 「DIYでできる方法」 と 「リフォームでしっかり対策する方法」 に分けて、わかりやすくご紹介します。
DIYでできる防犯対策
ただし「本気で守りたい」「より確かな効果がほしい」という場合には、やはりリフォームでの対策が安心です。
鍵の防犯強化【DIY編】

ディンプルキーへの交換
勝手口のドア錠をディンプルキーに交換する方法です。
ディンプルキーとは一般的な鍵とは違う特殊な構造を持っており、「ピッキング対策」としてきわめて有効とされています。
補助錠を設置
既存の勝手口のドア錠に加え補助錠を設置する方法です。
ひとつの勝手口に対し複数の鍵が付いていることで、それぞれを開けるには多くの時間を要します。
チェーンロックを設置
既存の勝手口のドア錠に加えチェーンロックを設置する方法です。
チェーンロックも補助錠と同様の考え方で、複数の鍵を開ける必要があるため多くの時間を要します。
ガラスの防犯強化【DIY編】
格子を設置
勝手口ドアのガラス部分に格子を設置する方法です。
格子を設置すると、ガラス破りが難しくなること、そして破っても手を入れにくいことなどの効果が期待できます。
防犯ガラスへの交換
「網入りガラスなら安心」と思っていませんか?
実は網入りガラスは、割れた破片の飛散を防ぐだけで防犯性能はほとんどありません。
防犯ガラスはハンマーで叩いても割れにくく、侵入犯を大幅に足止めします。
犯罪抑止力の強化【DIY編】

防犯カメラの設置
勝手口付近に防犯カメラを設置することで、侵入犯の心理にプレッシャーをかけます。
ダミーカメラでも一定の効果はありますが、録画機能がついた本物のカメラなら証拠も残り、犯行後のリスクも高まるため非常に効果的です。
センサーライトの設置
センサーが動きを感知すると、ぱっと周囲を照らすセンサーライト。
「急に光が当たる」だけでも十分に驚かせる効果があり、犯行を思いとどまらせるのはもちろん、周囲にも不審者がいることを知らせる役割も果たし、確実に抑止力になります。
周囲からよく見えるようにする
塀を低くしたり、植木や物置をどけたりして勝手口周辺を「見える場所」にするだけでも、立派な防犯対策になります。
侵入犯がもっとも嫌うのは「人目につくこと」。この心理をうまく活用しましょう。
勝手口ドアにおすすめの防犯グッズ
DIYによる防犯対策で手軽に取り入れられるのが、市販の防犯グッズ。
ちょっとした防犯対策として一定の効果が期待できる、よく使用されている防犯グッズをご紹介します。
☑ドアアラーム
ドアが開いたときに大音量のアラーム音を鳴らすことで、侵入者を威嚇するグッズです。
簡単に取り付けられますが、本体ごと外されてしまえば無効化される恐れもあります。
☑サムターンカバー
ドアの内側にある鍵のつまみ(サムターン)を覆い、サムターン回しという侵入手口を防ぎます。
ただし、ドア自体が古かったり、破壊による侵入に対しては完全な防御とは言えません。
☑防犯フィルム
既存のガラスにフィルムを貼り、ガラス破りに備えるグッズ。
簡単にできる一方で、耐久性や防犯効果はやはり「防犯ガラス」にはかないません。
☑防犯用砂利
勝手口周辺に砂利を敷き、歩くと音が鳴ることで接近を察知できます。
比較的手軽な対策ではありますが、周囲の視界を確保したり、照明・カメラを併用することでより強力な抑止効果が期待できます。
どのグッズも“今すぐできる対策”としては有効ですが、侵入者の手口は年々巧妙化しています。
「ドアそのもの」「鍵そのもの」の防犯性能を上げておくことが、もっとも確実で安心できる勝手口の防犯対策といえます。
リフォームによる防犯対策
しかも現在は、国の補助金制度が利用可能!
玄関ドア、窓のリフォームを一緒に行えば最大200万円の補助金を受け取れるチャンスです。
→補助金が対象となる工事内容、条件、金額はこちら

サムターン対策
従来の勝手口ドアでは、ガラス部分を割られて内側のサムターン(つまみ)を直接回され、簡単に解錠されるリスクがありました。
しかし、現在発売されている最新の勝手口ドアは、サムターンカバー付きの錠前や、サムターン自体を取り外しできるタイプがほとんど。外部からの不正解錠を大幅に防ぐことができます。
最新の勝手口ドアには、こうした防犯仕様が標準装備されているものも多く、安心感が高まります。
ツーロック
新しい勝手口ドアには、メインの鍵に加え、補助錠を標準またはオプションで追加できる製品が増えています。
2カ所に鍵があることで、侵入に時間がかかり泥棒の犯行抑止につながります。
また、補助錠の設置位置や形状も工夫されており、ガラスを割っても手が届きにくい設計が可能です。
防犯ガラス
勝手口ドアのリフォームでは、防犯ガラスへの交換も大きなポイントです。
防犯ガラスは、特殊な中間膜を挟んだ構造で、バールやハンマーで叩かれても簡単には破壊されません。これにより、ガラス破りによる侵入リスクを大幅に低減できます。
採光性を保ちながら防犯性能も両立できるため、安心して勝手口を利用できるようになります。
「簡易的な対策だけでは不安…」
「勝手口が老朽化している」
このような場合、リフォームによる根本的な防犯強化をご検討ください。
強固な防犯対策に最も効果的なのは、最新の防犯性能を備えた新しい勝手口ドアに交換することです。
「カバー工法」を使えば、工事は半日~1日で終わるので、費用や騒音など生活負担を抑えることもできます。まずはご相談ください!
勝手口ドアのリフォーム事例
羽生市で開かなくなった勝手口ドアを新しい通風タイプにリフォーム!



☑強盗や不審者の増加が心配
リフォーム費用
20万円台
リフォーム内容
・築30年の通風ドアを「YKK AP ドアリモ勝手口通風ドア(アルミ枠/複層型ガラス/カームブラック)」に交換
・施工はカバー工法を採用し、既存枠の上から新しい枠を取り付け
リフォームのポイント
・ドアクローザーの不具合による開閉不良と換気不良を解消
・防犯性への不安を解消し、安心して生活できる環境を実現
「お洗濯物の出し入れも安心です。ツーロックで防犯面も心強いですね」とご満足いただきました。
神戸市西区で玄関・勝手口・窓をリフォーム!家中快適&安心!



☑防犯や防災対策も強化してお住まいの悩みを全部解決したい
リフォーム費用
合計 約270万円(補助金適用後)
・玄関ドア:約46.1万円
・勝手口ドア:約22.7万円
リフォーム内容
・玄関ドア…YKK AP 高断熱ドア D50シリーズ(無採光タイプ)ポケットキー仕様
・勝手口ドア…YKK AP アルミ樹脂複合通風ドア(Low-E真空トリプルガラス)/防犯性を高めた2ロック仕様
・窓(14カ所)…防災・防犯ガラス含むアルミ樹脂複合窓や樹脂窓に交換
リフォームのポイント
・断熱性・通風性・防犯性が大幅アップ
・勝手口ドアは視線を遮りつつ換気もできるデザイン
・補助金制度を上手に活用し費用を抑えて施工
玄関・勝手口・窓を一度にリフォームすることで、住まい全体が快適・安全な空間に生まれ変わりました。
空き巣や侵入犯罪は、「入りやすい家」から狙われる――これは防犯の基本です。
いまの勝手口ドアは「見た目はすっきり・中身は強固」な高性能タイプが次々と登場しています。ここからは、最新の勝手口ドアを3メーカー別にご紹介します。
勝手口ドアの商品紹介
YKK AP「ドアリモ 勝手口ドア」

YKK APのドアリモ勝手口ドアは、既存のドア枠に新しいドア枠をかぶせるカバー工法を採用しており、工事は1日で完了します。
標準仕様として、断熱性の高いアルミ樹脂複合扉を使用。ディンプルキーやツーロックシステムを採用しており、高い防犯性を実現しています。
価格
最安値がアルミ枠の勝手口ドアで163,100円。
樹脂複合枠タイプが最も高額で282,000円からになります。
機能
断熱 通風 カバー工法
デザイン
☑格子デザイン
一本格子や横格子など、視覚的なアクセントを加えるスタイルが選べます。
☑全面ガラスデザイン
採光性を重視した全面ガラスのモデルもあり、明るい空間を演出します。
☑カラーバリエーション
樹脂複合枠とアルミ枠の両方から選べ、色や仕上げの選択肢が豊富です。
LIXIL リシェント勝手口ドア 断熱仕様

LIXILのリシェント勝手口ドアは、特に断熱性能に優れた設計が特徴です。
室内の温度差を軽減し、快適な住環境を実現するために、地域に応じた最適な断熱性能を選択できます。
シリンダー付きやシリンダーレスの選択肢があり、セキュリティ面でも配慮されています。
価格
最安値はアルミSG仕様の217,000円から。
高断熱仕様、トリプルガラス、シリンダー付きの勝手口ドアが最も高額で503,000円になります。
機能
高断熱 通風 カバー工法
デザイン
☑格子デザイン
横格子、井桁格子、ヒシクロス格子など、複数の格子スタイルから選択可能です。外観にアクセントを加えつつ、採光性を確保します。
☑カラーバリエーション
外観色と内観色は自由に組み合わせることができ、シャイングレー、オータムブラウン、ブラック、ホワイト、ブロンズなど、5色から選べます。
☑スリムハンドル
スマートなデザインのスリムハンドルが選べ、室内側は熱を伝えにくい樹脂製、室外側は耐候性に優れたアルミ製です。
☑フラットスライド構造
格子の出寸法が小さく、すっきりとしたデザインを実現しています。視覚的にも美しい仕上がりとなります。
三協アルミ ノバリス勝手口ドア

三協アルミのノバリス勝手口ドアは、カバー工法を用いており、既存の枠をそのまま利用するため施工が簡単で迅速です。
工事は約1日で完了し、複層ガラスを使用したモデルもあります。
ディンプルキーやツーロックシステムを採用しており、高い防犯性を実現。これにより、不正開錠に対する抵抗力が強化されています。
価格
約216,000円からご用意。アルミ樹脂複合仕様のモデルは398,800円から。
機能
断熱 通風 カバー工法
デザイン
☑格子デザイン
横格子、クロス格子、無地格子など、複数のスタイルから選択可能です。外観にアクセントを加えつつ、採光性を確保します。
☑全面ガラスデザイン
シャンパングレー、ブロンズ、ホットブラウンなど、複数の色から選べるため、住宅の外観に合わせたコーディネートが可能です。
☑カラーバリエーション
断熱性能を高めるために、複層ガラスが使用されているモデルもあり、エネルギー効率を向上させます。
まとめ
普段あまり意識しない勝手口こそ、防犯対策の大切なポイントです。
最新の侵入手口は年々巧妙になっており、簡単なDIYだけでは不十分なケースも増えています。
確実な対策を行うなら、防犯性能に優れた最新の勝手口ドアへのリフォームが安心。補助金制度も活用できる今が、防犯強化の絶好のタイミングです。
防犯対策や玄関ドアに関することでお悩みの方は、現地調査の依頼やお見積りなど、お気軽にお問い合わせください。