玄関ドアのハンドル選びのポイント!デザイン・機能性・防犯性を徹底解説
玄関ドアのハンドルについて、「故障してしまった」とか「デザインを一新したい」といったことから、交換を検討しているものの、選び方がよくわからないという人もいるのではないでしょうか。
しかし、玄関ドアのハンドルには、デザインや機能性など、さまざまな種類があり、選んだタイプによって使い勝手や印象が変わってくるので注意が必要です。
そこで今回は、玄関ドアのハンドル選びのポイントやおもな種類、そして玄関ドアリフォームの方法などをご紹介したいと思います。
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玄関ドアハンドル選びのポイント
玄関は、家の顔といわれる重要な場所です。
とはいえ、玄関ドアそのものの選択について検討することはあっても、ハンドルには関心が薄いという方のほうが多いかもしれません。
しかし、玄関ドアのハンドルは、家族の全員が毎日何度も触れる部分なので、その使い勝手などを考慮し、こだわって選びたいところです。
そこで、玄関ドアハンドルの選び方のポイントについて、ご紹介してみたいと思います。
操作性
玄関ドアハンドルの操作性は、使い勝手に直結する重要なポイントです。
操作がスムーズであることは、日々の生活においてストレスを軽減し、快適性を高めることにつながります。
そのため、玄関ドアを選ぶ際には、実際にハンドルに触れ、操作性を確認することをおすすめいたします。
操作性を確認する際の重要な要素となるのは、まず握りやすさです。
ハンドルにもさまざまなタイプがあり、使用する人の手の大きさや形が合わないと、操作時に力が伝わらず開閉しにくくなることがあります。
ハンドルの太さや形状、そして材質などを考慮し、実際に触れてみて、子供や高齢者でも扱いやすいものを選ぶとよいでしょう。
また、レバーを下方向に回すだけで開閉できる「レバーハンドル」やハンドルを押したり引いたりするだけで開閉できる「プッシュハンドル」などは、とても使い勝手がよく、人気の高いタイプです。
ハンドルとドアノブの違い | |
---|---|
ハンドル | ドアノブ |
・持ち手の形がレバー状や棒状など様々 ・押す、引くの動作で開閉 ・新しい建物、玄関ドア、室内ドアに多い |
・持ち手の形が丸い ・握って回すことで開閉 ・古い建物、勝手口、トイレなどに多い |
デザイン性
玄関ドアハンドルのデザインは、ドアのスタイルに合わせて選択することが一般的です。
例えば、モダンなスタイルのドアにはシンプルでステンレス製のハンドルが、木製ドアのようなクラシカルなスタイルには真鍮やアンティーク調のハンドルがよく合います。
一方、ドアと対照的な色を選ぶと、視覚的なアクセントにすることも可能となります。
また、家全体の魅力を引きたてるには、玄関ドアだけでなく、外壁や窓とのバランスを考慮するなど、外観と調和するデザインのハンドルを選ぶことも重要なポイントです。
防犯性
玄関ドアハンドルは、防犯性についても考慮して選ぶことがポイントです。
玄関ドアハンドルの代表的な機能性といえば、なんといっても防犯性が挙げられます。
近年の玄関ドアのハンドルには、防犯性の高いロック機能が搭載されているものが多く、それらのなかから自由に選べます。
例えば、ツーロックなど複数の鍵が付いているタイプやサムターン回し対策のあるタイプなど、より防犯機能に優れるハンドルを選んでおくととても安心です。
ハンドルの種類
玄関ドアを選ぶ際には、ハンドルの使いやすさや機能などを検討することも重要なポイントです。
玄関ドアのハンドルには、メーカーごとにいくつかの種類が提供されており、ドアのタイプに対応しているもののなかから選択することができます。
こちらでは、リフォーム用玄関ドアを展開している各メーカーのハンドルに焦点を当て、それぞれの種類について比較してみたいと思います。
●【LIXIL】リシェント
ドアタイプ | ハンドルタイプ・仕様 | ハンドル名 | 特徴 |
---|---|---|---|
開き戸 | S型ハンドル | S型 | 手動用、FamiLock用 |
バーハンドル | A型 | 手動・FamiLock用 | |
D型 | 手動・FamiLock用 | ||
F型 | 手動・FamiLock用 | ||
引き戸 (PG仕様) |
引手 | 引手 | |
把手 | アーチ | ||
ツートーン | |||
引き戸 (SG仕様) |
引手 | 引手 | |
把手 | 弓 | ||
ツートーン |
●【YKK AP】ドアリモ
ドアタイプ | ハンドルタイプ・仕様 | ハンドル名 | 特徴 |
---|---|---|---|
開き戸 | スマートコントロールキー用 | ストレートハンドル | 顔認証キー、ポケットキー、ピタットキー |
洋風カーブハンドル | 顔認証キー、ポケットキー、ピタットキー | ||
手動錠用 | ストレートハンドル | 手動錠 | |
クラシックハンドル | 手動錠 | ||
01型ストレートハンドル | 手動錠 | ||
03型角型ストレートハンドル | 手動錠 | ||
06型クラシックハンドル | 手動錠 | ||
05型ロートアイアン調ハンドル | 手動錠 | ||
引き戸 | 舟底引手 | ||
内外バーハンドル | |||
外側バーハンドル |
●【三協アルミ】ノバリス
ドアタイプ | ハンドルタイプ・仕様 | ハンドル名 | 特徴 |
---|---|---|---|
開き戸 | 断熱仕様 | アーチタイプ | 手動錠、e・エントリーDCタイプ(電池式)、 e・エントリーSLタイプ(電池式) |
バータイプ | |||
木目調バータイプ | |||
洋風タイプ | |||
ソリッドタイプ | |||
ソリッドタイプ | |||
高断熱仕様 | アーチタイプ | 手動錠、e・エントリーSLタイプ(電池式) | |
バータイプ | |||
洋風タイプ | |||
洋風タイプ | |||
アルミ仕様 | アーチタイプ | 手動錠、e・エントリーSLタイプ(電池式) | |
バータイプ | |||
引き戸 | 彫込みタイプ | ||
バータイプ | |||
バー(木調)タイプ | |||
ムーンタイプ |
ハンドルの交換サイン
玄関ドアのハンドルは、出入りをするたびに何度も触れる部分なので、日々の使用による劣化は避けられません。
また、ハンドルが著しく劣化すると、見た目にも悪くなるばかりか、使い勝手が悪くなり、生活のなかにムダが生じたり、あるいはストレスがたまったりする原因にもなります。
そのため、玄関ドアのハンドルについても、状況に応じて交換するなどのメンテナンスを行っていくことが重要です。
それでは、ハンドル交換のタイミングを見きわめるサインについて、具体的にご紹介していきましょう。
ガタつき
玄関ドアのハンドルにガタつきが生じている場合、交換を検討するサインです。
ハンドルのガタつきは、長期間の使用によるネジの緩みや、取り付け部品の劣化などがおもな原因と考えられます。
軽度のガタつきであれば、ネジを締め直すことで動きがよくなるケースもありますが、それでも改善されない場合は、傷んでいる可能性が高く、交換を検討したほうがよいでしょう。
カギ・ハンドルが回らない
玄関ドアのカギやハンドルそのものがスムーズに回らない場合、交換を検討するサインです。
長年の使用により、カギやハンドル内部の部品に摩耗したり、汚れやホコリが溜まったりすると、動きが悪くなることがあります。
また、カギやハンドルの操作に支障が出ると、日常の出入りが不便になるだけでなく、防犯面でも問題が発生する可能性があることには注意が必要です。
シリコンスプレーなどの潤滑剤を使用することで動きがよくなるケースもありますが、それでも改善されない場合は、放置せず、交換を検討したほうがよいでしょう。
サビや汚れ
玄関ドアのハンドルにサビや汚れが生じている場合、交換を検討するサインです。
玄関ドアのハンドルは、雨風や紫外線、手の汚れなどの影響を受けて劣化しやすく、そうなると外観を損ねるだけでなく、耐久性が低下してしまうこともあります。
症状が軽度であれば、サビ取り剤や中性洗剤などで落とすことも可能ですが、症状が重く、とくに内部にまでサビが及んでいるようなら、故障する前に交換を検討したほうがよいでしょう。
ラッチの故障等
玄関ドアハンドルのラッチに故障が生じている場合、交換を検討するサインです。
ちなみにラッチとは、ハンドルの動きと連動して出入りするドア側面の突起部分をいい、ドア枠にあるラッチ受けに引っ掛けて使用します。
ラッチが故障すると、開閉に支障をきたすことがあり、そうなると、セキュリティ面でも大きな問題が生じかねません。
ラッチ受けとの調節やシリコンスプレーの使用により不具合を解消できることもありますが、それでも改善されない場合は、早めに専門業者へ交換を依頼したほうがよいでしょう。
玄関のパーツが寿命を迎えている
玄関ドアハンドルだけでなく、その他のパーツが寿命を迎えている場合、玄関ドア本体についても経年劣化が進行している可能性も考えられます。
玄関ドアには、シリンダーやドアクローザー、セキュリティサムターン、丁番など、さまざまなパーツが取り付けられており、いずれも経年とともに必ず劣化します。
しかし、経年劣化にともない、これらのパーツをその都度個別に交換していくことは簡単ではなく、また現実的ではありません。
そのため、一定程度の期間を超えたら、玄関ドアそのものの寿命を迎えていると考え、そして何よりも安全面を考慮し、本体の交換を検討することをおすすめいたします。
ハンドルは部分交換?リフォーム?
玄関ドアは、家の外観や防犯性能に大きな影響を与える重要な要素です。
また、ハンドルの不具合や老朽化が進んできた場合、ハンドルなどの部品交換と玄関ドアそのものを交換するリフォームのどちらのほうが高い効果が期待できるのでしょうか?
もちろん、部分交換を行うことで、素早く対応できるケースもあります。
しかし、経年劣化が進行しているようなら、部品交換をしてもその効果は限定的で、玄関ドアの交換リフォームを行うほうが長期的なメリットを得られることが多くなります。
玄関ドアハンドルの経年劣化が進行している場合、部品交換よりも玄関ドア交換リフォームのほうが高い効果が期待できる根拠について、解説していきましょう。
部分交換は一時的な解決にすぎない
玄関ドアハンドルや鍵、その他パーツが経年劣化で故障したり、使いにくくなったりした場合、部分交換は一時的な解決にしかならないケースが多く見られます。
というのも、ハンドルやラッチなどのパーツを個別に交換しても、玄関ドア全体に劣化が進行しているようなら、すぐにまた別の箇所に問題が発生する可能性があるためです。
また、部分的な交換を何度も行うと、結局は全体を取り替えたほうが経済的に有利になる場合があります。
とくに古い部品となると、入手が困難となり、通常よりも割高になってしまうケースも少なくありません。
つまり、全体的に古くなった玄関ドアは、連続的に問題が発生する可能性があるので、部分交換よりも玄関ドアそのものの交換リフォームを検討するほうが賢明といえるのです。
施工事例
ハンドル操作が重く、自然に閉まらなくなった金属製の玄関ドア。
ハンドルはサムラッチ錠、または装飾錠とも呼ばれる装飾が多いタイプで、現在は多くが廃盤になっている古いハンドルです。
塗膜が剥がれた玄関ドアは、側面や蝶番など全体に錆が見られ劣化が顕著になっていたため、カバー工法で玄関ドアをまるっと交換!
見た目が一新され、ストレートハンドルがとても握りやすく開閉もスムーズになりました。
玄関ドアリフォームは得られるメリットが大きい
玄関ドアの交換リフォームを行うと、部品交換よりもさまざまなメリットを得られます。
例えば、防犯性の向上です。
新しい玄関ドアとの交換リフォームを行うと、複数ロック機能やサムターン回し対策、スマートキーなど、最新の技術を取り入れた製品を選ぶことができ、防犯性能が大幅に向上します。
また、断熱性や気密性の向上にも効果的です。
近年の玄関ドアは、断熱性や気密性の高いタイプも多く登場しており、これらと交換することで、室内の快適性向上やエネルギー効率の改善を図り、生活の質を高めてくれます。
その他にも、開き戸や引き戸といった種類のほか、豊富なカラーバリエーションのなかから、家のスタイルに合わせて自由に選べるなど、容易にデザインを刷新できることも玄関ドアリフォームの魅力です。
国の補助金を利用した玄関ドアリフォーム
玄関ドアは、断熱対策を施すことなどを国が推奨していることから、補助金制度を利用して交換リフォームを行えるケースがあります。
玄関ドアリフォームに利用できる補助金制度とは、「子育てエコホーム支援事業」や「先進的窓リノベ2024事業」などが挙げられます。
これら補助金制度を利用することで、コストを抑えながら高性能な玄関ドアとの交換ができることは、便利で快適な暮らしへとつながります。
ただし、補助金制度を利用するには、断熱性の高い玄関ドアとの交換を行うなど、一定の要件を満たす必要があるので、気になる方は専門業者に相談してみるとよいでしょう。
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玄関、勝手口、ドアは毎日開け閉めするものです。
普段何気なく掴んでいるドアハンドルですが、なんだか最近取っ手が回しづらい、動作が重たい、開けにくいなど、使いづらさを感じているのなら交換を検討するタイミングかもしれません。
玄関ドアのハンドル選びのポイント!デザイン・機能性・防犯性を徹底解説まとめ
・玄関ドアのハンドルは、デザイン性、操作性、防犯性などを総合的に考慮して選ぶのがポイント
・操作性では、握りやすさや扱いやすさを実際に確認し、家族全員が使いやすいものを選ぶことが大切
・デザイン性は、ドアのスタイルや外壁とのバランスを意識して選ぶことで、家全体の印象を高められる
・防犯性の向上のため、複数ロック機能や最新技術を搭載したハンドルを選ぶことが推奨される
・ハンドル交換が一時的な解決に過ぎない場合は、玄関ドア全体のリフォームを検討することが長期的なメリットにつながる