玄関の引き戸が3枚になる袖付引戸│バリアフリー・断熱化なら補助金でお得にリフォーム!

2025年8月29日更新
玄関は家族が行き来し、お客様を迎える家の「顔」。
その玄関で、近ごろ人気を集めているのが「袖付引戸」と呼ばれる3枚の引き戸です。
開け閉めのしやすさや安全性、バリアフリーなど、多くの魅力が評価されており幅広いご家庭で選ばれています。
本記事では、袖付引戸の特徴と、リフォームで押さえておきたいポイントをわかりやすくご紹介します。
障子の枚数が増える分やや高額ですが、機能性やデザイン性は抜群です
YKK APの「ドアリモアウトセット玄関引戸」がおすすめです
YKK APや三協アルミといったメーカーの代表的な建材をご紹介します
玄関引き戸3枚と2枚の違い

住宅でよく利用されるのは「2枚建の引き戸」ですが、最近は開口部をより広く使える3枚タイプも注目されています。
費用や構造の違いを一覧でわかりやすくまとめました。
玄関引戸の交換やリフォームにかかる費用は、本体価格と工事費を含めて40〜50万円前後が一般的な目安です。
タイプ | 費用目安 | 障子枚数 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
2枚建引戸 | 35~70万円 | 2枚 | 価格が抑えられ施工が簡単 | 荷物の出し入れにはやや不便 |
袖付引戸 | 40〜80万円 | 3枚 | 広い開口部を確保できてバリアフリーに最適 | 設置スペースが必要 |
4枚建引戸 | 60〜100万円 | 4枚 | 最大の開放感で大型荷物も搬入しやすい | 高価格・スペースが必要 |
3枚構造の「袖付引戸」は、扉の約3分の2まで開くことができるため、同じ大きさの2枚建引戸よりも開口部が広くなります。
Low-E複層ガラスや網戸などのオプションを選んでも、工事費込みで60万円以内に収まるケースもあります。
※袖付引戸はランマなしの商品となります
2枚建引戸

シンプルな構造でコストを抑えられる一方、間口の半分しか開かないため、荷物の搬入や車椅子の通行には不便さがあります。

室内側に2枚の扉を重ねて収納する構造で、間口の3分の2まで開放可能。
住宅内外の移動がスムーズになり、介護を想定したリフォームにも適しています。

左右2枚ずつの扉を引き込むことで、玄関を大きく開放できます。
中央からも開くため、和風住宅や高級感あるデザインを重視する方に人気ですが、扉の面積が大きくなる分高価格になります。
玄関引き戸を選ぶ際は、使用するスペースや目的に応じて、2枚、3枚、4枚のどれが最適かを考慮することが重要です。
2枚引き戸はコストパフォーマンスに優れ、3枚引き戸は通行のしやすさを提供し、4枚引き戸は広い開口部と高級感を兼ね備えています。
袖付引戸(3枚構造)のメリット
日々の生活を快適にする3枚の引き戸。多くのメリットをご紹介します。
バリアフリーに最適な広い開口部

通常の2枚建てよりも大きな開口幅が確保できる片袖引戸は、介護が必要なご家庭や将来的なバリアフリーをご検討中の方におすすめ。
特に袖付引戸(3枚構造)は、バリアフリーだけでなく、断熱リフォームとみなされる場合は補助金の対象となります。
玄関引戸のリフォームが対象になる主な補助金は以下のとおり。
項目 | 条件 |
---|---|
介護保険法における住宅改修 | バリアフリー化を目的とした玄関引戸のリフォーム |
地方公共団体による住宅リフォーム支援制度 | 各地方公共団体が実施している補助金制度 各地方のリフォーム支援制度が簡単に検索できます |
子育てグリーン住宅支援事業 | 断熱改修を目的とした玄関ドア交換 引戸の面積が3.0㎡以上、もしくは1.0㎡以上3.0㎡未満 |
先進的窓リノベ2025事業 | 断熱改修を目的とした窓とあわせた玄関ドア交換 引戸の面積が2.8㎡以上、もしくは1.0㎡以上2.8㎡未満 |
開閉がスムーズで安心
買い物帰りで両手に荷物を抱えている時。あるいは、小さなお子さまの手を引きながら玄関に立った時。
引き戸なら軽く指先でスッと動かすだけで扉が開きます。
力を入れる必要がないため、ご高齢の方でも安全ですね。
さらに、「閉めたはずの扉が跳ね返って戻ってしまう」といった煩わしさも、袖付引戸では解消されています。
「ラッチ機構」が標準装備されており、扉を閉めるとカチッと噛み合い固定されることで、跳ね返りや開けっぱなしを防ぎ、毎日の暮らしに安心感をプラスしてくれます。
玄関前のスペースを有効活用

一般的な開き戸は、前方に扉が開くスペースが必要ですが、袖付引戸は横にスライドするため、玄関ポーチが広々と使えます。
通行がスムーズになるのはもちろん、玄関まわりの“見せ方”にも自由が広がりますね。
季節の花を鉢植えで飾ったり、ちょっとしたベンチを置いたり。
お客さまを迎える玄関先を、暮らしに合わせてコーディネートできるのも引き戸ならではのメリットです。
袖付引戸(3枚構造)のデメリット
便利で魅力の多い袖付引戸ですが、導入を検討する際にはいくつか気をつけたいポイントもあります。
設置スペースの制約
3枚分の戸を室内側に収納するための枠やレールを取り付けるため、住宅の構造によっては設置が難しい場合があります。
特に、開閉時は3枚の扉が室内側へと重なることから、玄関のたたきのスペースは今より狭くなるかもしれません。
また、レール部分にはホコリがたまりやすいため、こまめなお手入れが欠かせません。
気密性・遮音性
一般的に引き戸は開き戸と比べると隙間が生じやすく、空気や音、匂いが漏れやすい傾向があります。
ただし、最近では樹脂枠や高性能ガラスを採用した商品も登場しており、弱点をしっかりカバーできるようになってきました。
→3枚引き戸の選び方について
開き戸から袖付引戸へリフォームできる?
「今の玄関は片開きドアだけど、引き戸に変えたい」――。
そんな方も少なくありません。
実は、開き戸から袖付引戸(3枚構造)へのリフォームは可能です。
工事の際には、開口幅や高さ、床や枠の状態を正確にチェックし、必要に応じて補強を行うことが重要になるため、施工は必ず経験豊富な専門業者に依頼しましょう。
玄関の幅が足りない場合でも諦める必要はありません。
YKK APの「ドアリモ アウトセット玄関引戸」なら、既存の内枠を壊さず外側にレールを取り付ける方式で、室内スペースを狭めることなく広々とした開口を実現できます。
施工事例
車椅子対応の広々とした玄関へ



商品名 三協アルミ ノバリス袖付き2枚引き戸
長年使用してきた玄関引き戸の老朽化をきっかけにリフォームをご決断されたお客様。
将来を見据え、車椅子でもスムーズに通れる広い間口の袖付き2枚引き戸へ交換されました。
あわせて電子錠も導入し、防犯面でも安心できる玄関へと生まれ変わりました。
開け閉めしづらくなった引き戸を1日でリフォーム!



古い玄関引き戸を撤去し、広く取れた開口部に新しい引き戸を設置。
カバー工法を用いたため騒音も少なく、施工はわずか1日で完了しました。
「動きがとてもスムーズになった!」とお客様から喜びの声をいただきました。
袖付引戸(3枚構造)の選び方
袖付引戸を検討する際には、以下のポイントを意識すると失敗が少なくなります。
デザインや景観に合わせて選ぶ
和風住宅にぴったりの伝統的な格子タイプから、現代的でシンプルなスタイルまで幅広い選択肢があります。外壁や周囲の雰囲気に調和するカラーを選ぶことで、住まい全体の印象もアップします。
また、ハンドルや引手も重要です。大きなバーハンドルや握りやすい舟底引手は操作性に優れ、車椅子を利用する方にも安心です。
性能面を重視する
引き戸であっても、複層ガラスやLow-E複層ガラスを採用すれば、夏の暑さや冬の寒さを大幅に軽減できます。
さらに、気密性を高める構造を備えた製品なら、寒冷地でも快適な室内環境を保つことが可能。断熱性に優れた袖付引戸は、光熱費の節約にもつながります。
ピッキングに強いディンプルキーや、ガラス破り対策に効果的な脱着サムターンが標準装備されている商品を選ぶと安心です。
最近はスマートキーの導入も6割を超えており、防犯性と利便性を兼ね備えた選択が重視されています。
夏が近づくと、玄関ドアの網戸の需要が高まります。
開口部を狭めずに収納できる「横引き収納網戸」を選ぶことで、広い通行幅を確保したまま風通しのよい玄関を実現できます。
快適な通風は、においや湿気対策にもつながり、日々の暮らしの質を高めてくれますよ。
※網戸をオプションで付ける場合はハンドルを選べない場合があります

自宅の構造や家族のニーズに最適な製品を選ぶには、建築のプロに相談することが不可欠です。
袖付引戸(3枚構造)の商品紹介
現在、袖付引戸はYKK AP、三協アルミから発売されています。
それぞれ商品の特徴をご紹介します。
YKK AP ドアリモ玄関引戸
YKK APからは、「袖付き2枚連動引込み戸」と「アウトセット2枚連動引込み戸」の2タイプを展開しています。
▼袖付き2枚連動引込み戸とアウトセット 2枚連動引込み戸の違い
袖付き2枚連動引込み戸 | アウトセット 2枚連動引込み戸 | |
---|---|---|
施工方法 | カバー工法 | カバー工法 |
適したケース | 引き戸(または袖付き開き戸)からのリフォーム | 開き戸からのリフォーム、または引き戸を新設したい場合 |
障子の納まり | 室内側へ引き込む | 壁の外側へスライド |
特徴 | 既存の引き戸の雰囲気を活かしつつ、短時間でリフォームできる | 既存の壁などを壊さず、引き戸を新設できる |
袖付き2枚連動引込み戸

YKK APのドアリモ袖付き2枚連動引込み戸は、4デザイン・6色展開。
従来の引き戸で課題とされてきた「防犯性」と「断熱性」を大幅に改善した商品です。
防犯性では、ピッキングに強いディンプルキーを採用し、室内外それぞれに2か所の錠を設置。
ガラス破りを防ぐ「脱着サムターン」も標準で備え、引き戸でありながら一般的な玄関ドアと同等レベルの安心感を実現しています。
断熱性の面では、Low-E複層ガラスを選べることに加え、全面ガラス構造「浮き桟」によって気密性をアップ。外気の影響を抑え、夏も冬も快適な玄関空間を保ちやすくなっています。
オプションの横引き収納網戸を組み合わせれば、「においがこもりがち」という玄関特有の悩みを解消できるのも大きな魅力です。
握りやすいバーハンドルも備え、機能性と美しさを兼ね備えた袖付き2枚連動引込み戸となっています。
アウトセット玄関引戸「2枚連動引込み戸」

同じくYKK APから展開されているドアリモ アウトセット2枚連動引込み戸は、3デザイン・5色展開。
既存の枠や壁を壊さずに外側へレールを取り付ける工法により、大掛かりな解体工事をせずにリフォームできるのが特長です。
従来は、引き戸へのリフォームには1,200mm~1,500mmの開口幅が必要となり、片開きドアの幅(約740mm程度)では対応できず、リフォームを断念するケースも多くありました。
しかし、このアウトセットタイプなら最低890mmの開口幅で設置可能。
親子ドアや袖付きの開き戸からでもスムーズにリフォームできるため、「引き戸に変えたいけれどスペースが足りない」という悩みを解決してくれる商品です。
三協アルミ ノバリス玄関引戸

三協アルミが展開するノバリス袖付片引き戸は、3デザイン・5カラー。
開口幅が広くとれるだけでなく、オプションで最新のスマート機能「e・エントリー」を導入すれば、スマートフォンやリモコンを鍵として使用でき、さらに「BLE操作盤」をプラスすれば、室内から来客確認や解錠も可能になります。
大型ハンドルで開閉しやすく、多くの人が出入りする介護施設や保育施設にもおすすめです。
防犯性能も充実しており、取り外し可能なつまみでのガラス破り対策、不正解錠を抑える「煙返し構造」、合鍵を悪用した侵入を防ぐ「コンストラクションキーシステム」が標準装備。
安全性に配慮した「袖付き片引き戸」として安心して選べる一品です。
障子の召合せ部に設けた煙返しが、室外側と室内側の障子を強固に固定することで、バールなどでの不正がしにくい構造となっています。
工事関係者が使用するキーと、お施主様が使用されるキーを別にするシステム。
一度お施主様でキーを使用すると、工事関係者の使用したキーは自動的に使用不可になり、合いカギを使った不法侵入の防止に役立ちます。
テキストまとめ
袖付引戸(3枚構造)は、開口部が広く、スムーズな通行や車椅子・ベビーカーでの移動がしやすいなど、高い利便性が特長です。
設置スペースや費用、気密性などのデメリットもありますが、最近の製品は性能が向上しています。
リフォームにかかる費用は平均で30〜50万円ほどですが、複数の業者から見積もりをとったり、補助金制度を利用したりすることで費用を抑えられます。
玄関引き戸へのリフォームをご検討中なら、街の玄関ドアやさんにご相談を!
ひとりひとりの生活やご希望に沿った商品をご提案させていただきます。