冬場に玄関が寒い!単板ガラスの両袖ドアを断熱仕様の玄関ドアに交換
が上手く閉まらなくなってしまったということでご相談をいただきました。便利なタッチキーをご提案いたしました。ビフォーアフター



工事基本情報
- 建物種別
- 戸建
- メーカー
- LIXIL
- 費用
- 375,650円
- 枠タイプ
- 両袖
- 商品名
- G77
初回点検の様子
単板ガラスを使った玄関ドアの欠点

今回、お客様のお宅の既存のドアは両袖ドアで両袖部分とドア本体の真ん中ににガラスが大きくはめ込まれているタイプのものでした。ガラス部分の面積が大きい上に単板ガラスですので断熱性能がとても低く、冬場の玄関などはとても寒かったとのことです。玄関ドアは多数のパーツで成り立っていますが、経年とともにそれらもだんだんと衰えていきます。例えば蝶番が歪んでドアに隙間が生まれる、ゴムパッキンが劣化してボロボロになって空気を通してしまう。また建物自体の歪みで気密性が衰えてきた。こういったことも冬の玄関を寒くする要因です。このままですと冬の玄関は寒くなる一方になります。これは夏の玄関でも言えることで、夏は熱を通して玄関が暑くなり、部屋の内部の涼しい風を逆に外へ放出してしまうことになります。
外観はとてもモダンでオシャレな玄関ドアです

既存の玄関ドアは新築からお使いになり、丁度20年目になります。20年と言えばそろそろ玄関ドア自体の耐用年数にかかる頃で玄関ドアを構成しているパーツ各所にも不具合が出てくる時期になります。見た目は大きなガラスを両側と真ん中に大きなガラスをしつらえ、開閉部分のドアはスチール製になっています。お客様としてはこのスチール部分のグレーも色あせてしまいとても古ぼけて見えるので、別の色で玄関ドアを交換したいとのご希望でした。
ラッチの不具合

ラッチとは玄関ドアの側面に付いている留め金のことで、こちらはドアハンドルと連動しており、このタイプのドアですとハンドルを押すとドアの中に引込む造りになっています。
このパーツはドアとドア枠を固定するための重要なパーツですが、動作の多い部分であるがゆえに非常に壊れやすくなっています。
こちらのお宅のラッチは、引込んだまま元に戻らない不具合を抱えていました。これはドアとドア枠が固定されないことを意味し、鍵部分(デットボルト)だけで固定することになってしまいますので、鍵部分の金具に今度は大変負荷がかかり、いたちごっこのように今度は鍵部分の金具の修理を検討することになります。玄関ドアの交換とともにこちらも交換させていただきます。
工事内容
カバー工法にて施工を進めていきます
現在の主流であるカバー工法にて工事を行います。既存枠を残して新しい枠を被せていく工事になりますが、新しい枠が増えた分、外からの外気が入ってしまう部分が多くなって断熱性が心配。という方もいらっしゃるかもしれません。その点はご安心ください。大まかに言いますとこのカバー工法で枠を取り付ける機会は2度あり、そのどちらもコーキング材でドアの隙間を完全になくす作業をどちらも行うためドア枠に関しては完全に密閉されたものを作る工事になります。また昔のドアですと特にアルミドアは外気の温度をダイレクトに室内に伝えてしまうため断熱性に難がありましたが、最近のドアはドア内に断熱材が入っており外気を通さない仕様になっているものが多いので、断熱性能に優れた製品をお選びいただけると確実です。また古いドアをお使いの方はドア自体やゴムパッキンなどの付属物の劣化により外気を通す場合もありますので、玄関ドア交換工事を行うだけで一定の断熱効果は期待できますので、玄関が寒すぎたり、暑すぎたりでストレスを感じている方は是非街の玄関ドアやさんご相談ください。
採寸作業を随所で行います

ドア本体を外す際に採寸を行い精密な作業を進めていきます。玄関ドアにおいて理想的なサイズはご存じでしょうか。人間が快適と感じる玄関の高さは「慎重プラス30cm」と言われているます。現状では「高さも幅も広い」玄関ドアが選ばれる時代になっており、今回施工したお宅のドアは高さも幅も広いとても開放感のある玄関ドアであると作業員も感じていました。



ドア本体→ガラス→中の枠(方立)の順に外していきます。玄関ドアに付随している、丁番・鍵受け・ネジ・ドアクローザ―なども全て外し綺麗な水平垂直で平らな状態にします。これで新しい枠を取り付ける準備が整いました。
清掃もしっかりさせていただきます

作業はこのように清掃をしながら行っていきます。せっかく玄関ドアを綺麗にしたのに床のゴミや汚れで台無し!なんてことにならないように真心を込めて清掃作業をさせていただいております。全て綺麗にした状態で新品の玄関ドアをお客様に披露した時は作業員も感慨深いものがあります。
既存の外枠をそのままに新しい内枠を取り付けていきます


外した外枠部分もメジャーなどで測り、ミスの無いように施工していきます。持参した材料はどうしてもその場で切り出して付けていく必要がある為こういった測定が必要になっていきます。サイズ調整と切り出し作業が済めば、そこから枠を固定する作業に入ります。
段差が生まれる場合に該当します

カバー工法ですと立ち上がり部分が20mm未満の場合段差が付くことがありますと前述しましたが、こちらのお宅がそれにあたります。このままだとつまづいてしまうんじゃないか?車椅子で出入りする時に不便など不安な方はご相談下さい。段差緩和材ををご希望でお取り付けします。
また、どうしても段差を付けたくない場合は既存のドア枠の下側を撤去して段差をつけなくする工事も承っております。
いよいよ玄関ドア本体を吊り込んでいきます。


内側の枠を取付ていよいよ本体ドアを設置していきます。ちなみに玄関ドアを設置すること(正確にはドアの枠に建具を取り付ける事)をこの業界の用語では「吊り込む」という表現を使います。吊り元はどこかというと丁番になります。丁番が右にあれば「右吊りのドア」左にあれば「左吊りのドア」などと表現します。
本体ドアは一度仮設置をします。なぜなら実際にドアを収めてみないと歪みやよじれを正確に確認できないからです。一度仮設置の後に実際に開閉テストを行い、きちんとした開閉ができるか、まず確認をした後に、歪みの調整に再度入ります。
コーキングで隙間を埋めていきます


本体ドア仮設置の後に既存の枠と新しい枠の隙間をコーキングで埋めていきます。コーキングというものを聞きなれない方もいらっしゃるかと思いますが、これは「充填材」とも呼ばれ、建築物の気密性や防水性のために、施工の際にできる隙間をコーキング材で充填することをいいます。これは用途によって化学反応や乾燥後にゴムのような仕上がりになり、建築物を雨水などから守ります。玄関ドアにおいてこのコーキングの作業はお客様の快適な暮らしを左右する重要な作業となります。隙間の空いている玄関ドアは雨漏りに繋がってしまう危険を孕んでいます。


このままだと黒いコーキングが剥き出して見た目があまり良くない?と思われた方はご安心ください。このコーキングと既存の枠を隠す「外額縁」と呼ばれるパーツで外側を覆っていきます。
外額縁を取り付け、見た目も綺麗になりました




先程の部分を覆い隠す形で外額縁を取り付けました。ただ、この場合でも外額縁と既存の外壁の境目に隙間が存在していますので、こちらは外から見える部分ですので、外壁とマッチする色のコーキング材を使い、コーキングしていきます。最後の重要な工程になります。この作業で玄関ドア枠の密封状態を完成できることになり、雨漏りや外気から、お家の最大の侵入口である玄関を守ってくれる結果となります。


コーキングの為の養生です。この作業でコーキング材をはみ出さずに綺麗な見た目に仕上げることができます。

コーキング材で仕上げていきます。
玄関ドアリフォーム完了です

リフォーム完了です。玄関ドアの交換を考える際はお客様の方で明確な理由があるとドア選びも大変スムーズに行えます。今回は「玄関が寒い」という理由がありましたので断熱タイプのドアをお選びいただきましたが、その他の例として「高齢者や小さな子供がいるので、あまり力のいらない軽いドアにしたい」や「開閉の時の動きが悪くなったので交換したい」などの理由がありますね。逆にあまり理由が明確でないドア交換は、あれもこれも機能を増やしがちになり、必要以上の出費がかかってしまう場合がありますのでご注意ください。
完工
冬場の寒さ、夏の暑さとはおさらばです!LIXILの断熱仕様のドアでずっと快適になりました!

今回のドアも既存のものと同じくLIXILの両袖タイプのドアをお選びいただきました。ドア色もマットブラックでドアの持つ重厚感がぐっと増しました。採光タイプのドアをお選びいただいているので玄関の明るさを変えずに今回は断熱タイプのドアをお選びいただいているので日差しの強い夏の暑さ、冬の寒さを玄関でシャットアウトできます。
またLIXILのS型グリップハンドルをお選びいただき、大型の形状で握りやすく、小さなお子様からお年寄りまで使う人に優しい仕様です。表面は「キエテクノコート仕様」となっており傷がついても自然に修復する驚きの機能が備わっています。
鍵はタッチキーとなっており、リモコンキーをバッグやポケットに入れておけば、ドアのボタンをワンタッチで解錠ができるので、片手がふさがっている時などで重宝できそうです。見た目も機能も一新した玄関ドアはお客様に触ってもらい開閉テストで断然軽くなったのをご確認いただき、「かっこいい!」と大変お客様に喜んでいただきました。