老朽化して欠点だらけになった木製ドアをアルミ製玄関ドアへ交換
玄関ドアは防犯面でも要注意です。
ビフォーアフター



工事基本情報
- 建物種別
- 戸建
- メーカー
- YKK AP
- 費用
- 200,000円
- 枠タイプ
- 親子
- 商品名
- PRD S02
初回点検の様子
木製ドアの老朽化は多くの欠点を生んでしまいます

木製ドアは老朽化すると数多くの欠点が生じてしまいます。木製ドアは劣化しやすい素材であり経年により色がはげて木材が傷んでしまいます。建て付けも悪くなりやすくなります。
木製ドアは経年による変色を、風情ととらえて楽しんでおられる方もいらっしゃいますが、やはり性能が落ちてしまいます。
また防犯面でも心配が残ります。例えば家屋内への侵入を試みている泥棒から見たときにメンテナンスされている玄関ドアと経年劣化により塗装の剥がれた古びた玄関であればどちらが狙われやすいでしょうか?これは単純なイメージの話ですが、やはり古びたメンテナンスされていない玄関であればピッキングや破壊なども容易と考えられてしまう可能性もあり犯罪に合う機会を作ってしまう事にもなりかねませんよね。
木製ドアの特徴

そもそも木製ドアは断熱性能が高いというメリットがあります。寒い気候の北欧や北米では木製ドアが使用されているのもこういった理由によるものです。木製ドアは金属製のドアよりも暖かな玄関を実現することが可能なのです。しかし木製ドアはメンテナンスは必須となっています。木製ドアは金属素材のドアよりも修理や塗装がしやすく、素材を削ったり盛ったりすることで修理が可能です。その点傷さえも風合いとして生かすことができ、塗装によって好きな色にもできます。木製ドアの大きな欠点としては湿気や乾燥の影響で反りがどうしてもでてきてしまうということが挙げられます。メンテナンスはとても大変な作業で、億劫なものだということで、今回、お客様はアルミ製へのドア交換をご希望されていました。最近の玄関ドアはアルミなどの金属素材のものでも断熱性がしっかりとしていますので、街の玄関ドアやさんでもオススメさせていただきました。
木製ドアのメンテンナンスとはそもそもどんなものかと言いますと、これは元々の木製ドアが塗装されているか、されていないかにもよります。無塗装のドアは日々の清掃はもちろんの事、定期的なワックスがけなども必要になってきます。事前に塗装されているものですと、10~15年を目安に再塗装を行うのがよろしいかと思います。逆にこういったことを行わないと雨風や湿気などからくる「反りや歪み」が生じてしまうので、木製ドアをお使いの方は是非意識してくださいね。
玄関ドアの採光について

既存の玄関ドアは欄間と片袖部分より外の光を取り入れていました。ただこちらのガラスも年数が経ってにごったり汚れたりしてしまうと明るさの効果が半減してしまいます。玄関に光を充分に取り入れて明るくすると気分がはれやかになって、お客様を気持ちよくお出迎えできます。新しいガラスに変えて気分も一新してみましょう。
工事内容
カバー工法にて施工を進めていきます
街の玄関ドアで行われる玄関ドア工事はほぼ今回行う「カバー工法」で行われます。カバー工法は既存の外側のドア枠の上から新しいドア枠を重ねていく工法で、工期の大幅に短縮し、費用がだいぶ抑えることができる工法です。ドア枠を重ねていく工法なので若干枠内の幅が小さくなり(平均で約3~5cm)下枠の立ち上がりが20mm未満で下枠に段差ができることがあります。今回、既存の枠も玄関ドアと同時に年数が経っているから大丈夫?と不安を感じるかもしれませんが、カバー工法によって覆い隠し、尚且つ、まさに水も漏らさぬように施工いたしますので、ご安心ください。
ドアクローザーの役割

まずは玄関ドア本体を外していきますが、その前に既存の枠とドアを繋ぐ「ドアクローザー」を外していきます。そもそもドアクローザーとはドアを油圧によりゆっくりと自動的に閉める装置ですが、こちらに不具合が起こるとドアが開いたままの状態を保持できなくなり開いたドアが勝手に閉まってしまう、開けたドアが本来ならゆっくりと閉まるものが勢いよく閉まって大変危険な状態になってしまいます。お客様のドアにも若干の不具合が起こっており、実際に指を挟んだりもしていたので大変危険を感じていたそうです。こういった不具合が見られた場合は早急にドア交換を検討しましょう。


カバー工法のメリット


本体ドアを吊り込んで、歪みを調整します


内枠が設置できたらコーキング作業を行っていきます

新しい枠と既存の枠をビス留めで固定して、枠と枠の隙間にコーキング材で隙間を埋めていきます。この既存枠と新規枠の間はどうしても隙間が生まれてしまうため、このコーキング作業も重要になります。画像では黒いコーキング材が見えるかと思います。「なんだか不格好だなあ」と感じる方もいるかもしれません。しかしこの部分は外額縁と呼ばれる化粧カバーによって覆ってしまうため、ご安心ください。見た目の良さよりもいかに浸入物を通さないかが重要になってきますので、若干厚めに塗り込んでいきます。
化粧カバーを取り付けます


仕上のコーキング


化粧枠を設置した後は化粧枠と外壁の間を再度コーキング材で埋めていきます。先程は黒いコーキング材を使用しましたが、こちらのコーキング材は外壁の雰囲気と合うような色で埋めていきます。
完工です

完工
ピカピカのアルミドアで気分も一新していただきました

交換したドアはYKK APのブラウンの片袖のアルミドア、PRD S02型というモデルの製品です。欄間と片袖部分は前回同様、採光ができる窓をはめ込み、前回のドアにはなかったドア本体の2本のスリット窓が玄関を明るく演出してくれることでしょう。「昼間の玄関が明るくなった!」とお客様に喜んでいただけました。玄関ドアも今回はダブル錠ですので、厳重にロックができて防犯面も安心です。ハンドルも大き目のもので開閉がしやすくなっています。
軽量のアルミ素材のドアですので、開閉の動作も大変軽くなったのを実感していただけました。見た目も現代風な大変モダンなデザインですので、ボロボロのドアを日常的に目にしていた時のような憂鬱な気分も一新されました