老朽化して欠点だらけになった木製ドアをアルミ製玄関ドアへ交換
木製の玄関ドアが老朽化し、塗装が剥げ色褪せてきたことが気になってのお問合せでした。長く使用している
玄関ドアは防犯面でも要注意です。
木製ドアは老朽化すると数多くの欠点が生じてしまいます。木製ドアは劣化しやすい素材であり経年により色がはげて木材が傷んでしまいます。建て付けも悪くなりやすくなります。
木製ドアは経年による変色を、風情ととらえて楽しんでおられる方もいらっしゃいますが、やはり性能が落ちてしまいます。
また防犯面でも心配が残ります。例えば家屋内への侵入を試みている泥棒から見たときにメンテナンスされている玄関ドアと経年劣化により塗装の剥がれた古びた玄関であればどちらが狙われやすいでしょうか?これは単純なイメージの話ですが、やはり古びたメンテナンスされていない玄関であればピッキングや破壊なども容易と考えられてしまう可能性もあり犯罪に合う機会を作ってしまう事にもなりかねませんよね。
そもそも木製ドアは断熱性能が高いというメリットがあります。寒い気候の北欧や北米では木製ドアが使用されているのもこういった理由によるものです。木製ドアは金属製のドアよりも暖かな玄関を実現することが可能なのです。しかし木製ドアはメンテナンスは必須となっています。木製ドアは金属素材のドアよりも修理や塗装がしやすく、素材を削ったり盛ったりすることで修理が可能です。その点傷さえも風合いとして生かすことができ、塗装によって好きな色にもできます。木製ドアの大きな欠点としては湿気や乾燥の影響で反りがどうしてもでてきてしまうということが挙げられます。メンテナンスはとても大変な作業で、億劫なものだということで、今回、お客様はアルミ製へのドア交換をご希望されていました。最近の玄関ドアはアルミなどの金属素材のものでも断熱性がしっかりとしていますので、街の玄関ドアやさんでもオススメさせていただきました。
木製ドアのメンテンナンスとはそもそもどんなものかと言いますと、これは元々の木製ドアが塗装されているか、されていないかにもよります。無塗装のドアは日々の清掃はもちろんの事、定期的なワックスがけなども必要になってきます。事前に塗装されているものですと、10~15年を目安に再塗装を行うのがよろしいかと思います。逆にこういったことを行わないと雨風や湿気などからくる「反りや歪み」が生じてしまうので、木製ドアをお使いの方は是非意識してくださいね。
既存の玄関ドアは欄間と片袖部分より外の光を取り入れていました。ただこちらのガラスも年数が経ってにごったり汚れたりしてしまうと明るさの効果が半減してしまいます。玄関に光を充分に取り入れて明るくすると気分がはれやかになって、お客様を気持ちよくお出迎えできます。新しいガラスに変えて気分も一新してみましょう。
街の玄関ドアで行われる玄関ドア工事はほぼ今回行う「カバー工法」で行われます。カバー工法は既存の外側のドア枠の上から新しいドア枠を重ねていく工法で、工期の大幅に短縮し、費用がだいぶ抑えることができる工法です。ドア枠を重ねていく工法なので若干枠内の幅が小さくなり(平均で約3~5cm)下枠の立ち上がりが20mm未満で下枠に段差ができることがあります。今回、既存の枠も玄関ドアと同時に年数が経っているから大丈夫?と不安を感じるかもしれませんが、カバー工法によって覆い隠し、尚且つ、まさに水も漏らさぬように施工いたしますので、ご安心ください。
まずは玄関ドア本体を外していきますが、その前に既存の枠とドアを繋ぐ「ドアクローザー」を外していきます。そもそもドアクローザーとはドアを油圧によりゆっくりと自動的に閉める装置ですが、こちらに不具合が起こるとドアが開いたままの状態を保持できなくなり開いたドアが勝手に閉まってしまう、開けたドアが本来ならゆっくりと閉まるものが勢いよく閉まって大変危険な状態になってしまいます。お客様のドアにも若干の不具合が起こっており、実際に指を挟んだりもしていたので大変危険を感じていたそうです。こういった不具合が見られた場合は早急にドア交換を検討しましょう。
ドアクローザー→玄関ドア本体→欄間・片袖のガラス→無目・方立の撤去の順に取り外していきます。
玄関ドアや付随するパーツを外した状態です。ここからカバー工法を行っていきます。
カバー工法を行っていきますが、カバー工法とはここ数年で現れた新しい工法であり革新的な工法になります。どんなところが革新的になるかといいますと、ひとつは「経済的」、もう一つは「スピーディー」という点が挙げられます。カバー工法登場以前の玄関ドア工事はリフォーム前のドア枠を外すために壁と床を壊す作業が必要でした。そうなると工事は多岐に渡り、大工工事、サッシ工事、クロス工事、タイル工事などを行う必要がありました。それに比べるとカバー工法はサッシ工事を行うのみで大変経済的な結果になります。また、前述した多岐に渡る工事は1週間以上かかる工事になってしまいますが、カバー工法ですと半日から1日で完工いたしますので、工事で出る埃や、近隣への騒音も最小限で済みます。デメリットとして挙げられるのはまず幅と高さが若干3cm~5cm程小さくなります。親子ドアや片袖ドアの場合はドア本体の幅を変えられるのでバリアフリー基準を満たせることが多いです。また、下枠に段差が発生する場合もございます。下枠の立ち上がりが20mm未満の場合です。この場合は段差緩和材を取り付けるか、段差を付けない工事を行っていただく必要があります。
玄関ドアを仮設置するためにいったん吊り込みます。「吊り込む」という表現に耳馴染みが無いとは思いますが、この業界では玄関ドアを設置することを「吊り込む」という表現を使用します。これは蝶番に吊り込むという意味になり、この業界ではよく使う表現です。玄関ドアを吊り込んだ後は再度、玄関ドアの歪みを調整します。この歪みの調整は現場ではたびたび行われます。これが正しく行われなければ、玄関に隙間が生まれ、隙間風や熱気、寒気などを通してしまい、玄関ドアの能力を十分に発揮できなくなってしまいます。新しく玄関ドアを設置したのにこういう問題が起こってしまっては本末転倒です。作業員もこの細やかな調整で細心の注意を払って行います。
新しい枠と既存の枠をビス留めで固定して、枠と枠の隙間にコーキング材で隙間を埋めていきます。この既存枠と新規枠の間はどうしても隙間が生まれてしまうため、このコーキング作業も重要になります。画像では黒いコーキング材が見えるかと思います。「なんだか不格好だなあ」と感じる方もいるかもしれません。しかしこの部分は外額縁と呼ばれる化粧カバーによって覆ってしまうため、ご安心ください。見た目の良さよりもいかに浸入物を通さないかが重要になってきますので、若干厚めに塗り込んでいきます。
先程のコーキングと既存の枠を隠すために化粧枠を取り付けていきます。この化粧枠も現場で採寸しながら、玄関に合うように現場でカットを行いながら取り付けていきます。内側の枠を取り付けた後のサイズはこの工程でしかわからないので、現場で採寸しカットしつつの調整作業が重要になってきます。
化粧枠を設置した後は化粧枠と外壁の間を再度コーキング材で埋めていきます。先程は黒いコーキング材を使用しましたが、こちらのコーキング材は外壁の雰囲気と合うような色で埋めていきます。
玄関リフォーム完了いたしました。木製ドアはそもそも他の素材のドアと比べると若干高価であり、その上リフォームとなると工事費用も加算されてだいぶ出費の面をお客様は気にされていましたが、アルミドアは数ある玄関ドア素材の中でも最も安価であり、工事費用もカバー工法ならばだいぶ抑えることができます。費用面のご相談も無料点検時にしっかりとさせていただきますが、事前に大まかなものが知りたい方は街の玄関ドアやさんのホームページにかんたんお見積りがございますので、是非そちらを参考にしてくださいね。
ピカピカのアルミドアで気分も一新していただきました
交換したドアはYKK APのブラウンの片袖のアルミドア、PRD S02型というモデルの製品です。欄間と片袖部分は前回同様、採光ができる窓をはめ込み、前回のドアにはなかったドア本体の2本のスリット窓が玄関を明るく演出してくれることでしょう。「昼間の玄関が明るくなった!」とお客様に喜んでいただけました。玄関ドアも今回はダブル錠ですので、厳重にロックができて防犯面も安心です。ハンドルも大き目のもので開閉がしやすくなっています。
軽量のアルミ素材のドアですので、開閉の動作も大変軽くなったのを実感していただけました。見た目も現代風な大変モダンなデザインですので、ボロボロのドアを日常的に目にしていた時のような憂鬱な気分も一新されました