ドアクローザーを外して不便で危険度が増した玄関ドアの交換
長く使用しているうちにドアクローザーが壊れてしまい、取り外してしまったそうです。ドアクローザーが無いとストッパーが無くなり勢いよく
閉まったりして危険です。
また、冬に寒くなる玄関
にもお困りでした。
今回のお客様の既存の親子ドアは見た目も古い感じはせずに、実際ご使用年数も15年程だったといいます。しかしドアを開けてみると、ドアクローザーがありませんでした。お客様ご自身でドアクローザーの不具合があったため、取り外してそのまま取り付けずに放置していたようです。
そもそもドアクローザーとは何でしょうか。玄関のドア上部に付いており、ドアを油圧によりゆっくりと自動的に閉めることができる装置です。ドアチェッカー、ドアチェック、ドアダンパーなどの名称がありますが、一般的には「ドアクローザー」と呼ばれています。
ドアクローザーの故障の原因は大きく4つ程挙げられます。
1.経年劣化
2.速度調整弁の回しすぎ
3.油漏れや油切れ
4.無理に手動で閉めてしまった
お客様の場合、ドアクローザーの故障の兆候として、まず「油漏れ」が見られたそうです。そしてドアからギーギーと軋む音がしてドアの閉まるスピードも早くなってしまっていたそうです。
もし、故障寸前のドアクローザーをお使いの方は業者に頼んだ方が安心して工事ができます。もし、ご自分でやる場合は自宅のドアをしっかり把握し説明書・交換方法を熟知した上で行いましょう。また、古いドアクローザーの場合は精算していないドアクローザーなどもございますので、同じものが手に入らないということもありますので、理解度や技術的に不安が残る場合は取り付けは業者に任せましょう。
既存のドアはガラス部分が大きくとってあり、単板ガラスというものでした。素材もアルミ製なので熱伝導率の高さから、冬は寒く夏は暑くなっている玄関が普通の状態だったようです。最近のアルミ製ドアは断熱材がはいっているものも多く、ガラスも複層ガラスを使っているので、新しいドアの交換は今までにない快適な生活を実現してくれることでしょう。
まずは玄関ドア交換工事にあたってドアの取り外しを行っていきますが、見た目では大変立派な玄関ドアです。お家を建ててから15年程経過しているそうですが、15年と言えば、玄関ドア本体はまだしも、それについているパーツの寿命とちょうど合致します。今回はドアクローザーの不具合が露わになってしまいましたが、その他にもドアの開閉の際に重みを感じたりドアが少し歪んでいる印象がありました。このままですと不具合のあったパーツを補修してもまたすぐ別のパーツが不具合を起こして補修を繰り返す、いわゆるいたちごっこの状態になってしまいますので、ここはやはり玄関ドアを丸ごと交換をおすすめいたします。
既存のドア枠を残して新しいドア枠を取り付けていくいわゆる「カバー工法」にて施工を行います。既存のドア枠は非常に綺麗な状態で、なんの問題も無く作業が行えます。施工の際にお客様が靴箱が邪魔になりはしないかと懸念されていましたが、そういった場合は事前の移動は不要でございます。必要に応じて作業員が行いますので、ご安心ください。
ここでゴムパッキンを外していく作業になります。ゴムパッキンもお家の重要な要素で、画像では劣化があまり見られず、再利用もできるのではないかと思われるかもしれませんが、
15年経過したゴムパッキンはやはり大なり小なり不具合が出てしまいます。見た目は綺麗でもゴムの間から隙間が見えていたり、脆くなったりしている場合もありますので、こちらも交換させていただきます。
工事をしているとどうしても細かいゴミが出てしまいます。このゴミが散乱しないように即座に掃除機で吸い上げます。ゴミがご近所に飛ばされたり、お庭に散らばってしまっては完璧な仕事とは言えません。こういった作業も徹底的にやらせていただきます。
既存のドア枠の内側に内額縁と言われるカバーをつけていきます。枠と枠の間に板を挟み込んで四方の隙間の大きさを均一にします。この作業が無いと隙間がバラバラの状態になってしまい。後の工程のコーキング作業に支障をきたすことになります。
この業界ではドアを設置することを「吊り込む」という表現を使います。ドアとドア枠は何でくっつくことになるかご存じでしょうか。それは「丁番」と呼ばれるものです。この丁番で「吊る」状態になるから「吊り込む」という表現になるんですね。
開閉テストを行いながら慎重にビス留めしていきます。
ここで先程の内額縁と既存の枠の間をコーキングしていきます。コーキング材はお家の様々な場所に使われているのをご存じでしょうか。ゴムのような素材の緩衝材ですね。雨漏りに対する防水機能をも持ち合わせています。ドアを閉めているのに雨水が吹き込んでくる。なんてことにならないように隙間を慎重に埋めていきます。
既存の枠と先程のコーキングが今のままでは丸見えですので、それを覆い隠すように「外額縁」を取り付けていきます。画像をご覧ください。だいぶ立派な外観になってきました。ただ、このままですと外額縁に隙間ができている状態なので、次の工程でもコーキングを打っていきます。
外額縁の周囲をコーキングしていきます。画像をご覧ください。違和感なく外壁との間をコーキングしているのがお分かりになると思います。ここは雨漏りの原因である雨水から玄関ドアを守る最初の要の部分となりますので、慎重かつ正確にコーキングを打ち込んでいきます。
施工完了です。
不満のあったドアとはおさらばです!カードキーも付けました!
立派な玄関が出来上がりました。YKK APのVRD N07という製品です。木調を生かしたリブモールに採光を組み合わせたナチュラルなデザインです。キャラメル色の玄関はお家の雰囲気とぴったり合っています。鍵は元々ツーロックで手動で行うものでしたが、今回はカードキーをご採用いただいています。ツーロックの鍵は確かに防犯性は高いですが、鍵をかける・鍵を開ける作業を毎度2回づつ行うため、大変面倒に思われていたそうです。本来の機能を取り戻したドアクローザーもそうですが、このカードキーも大変喜ばれておりました。こういったカードキーなどのスマートキーはピッキング防止機能、こじ開け防止機能など、不正開錠への万全の対策が施されていますので、防犯性もバッチリです。安心して快適な生活をお送りできますね。ガラス部分も採光をとれる最小限のものにしております。