夏場の玄関が異様に暑い!温度のお悩みを解決できる断熱仕様の玄関ドア交換

経年で
開閉が重くなってしまったドア交換のご相談をいただきました。初めてで交換できるものなのかお悩みでいらっしゃいました。
玄関ドアが古くなって重いので、リフォームを考えています。そんなご連絡を受けてお伺いしました。お使いの玄関ドアは設置後20年以上は経過している片袖タイプのアルミドアでした。写真をご覧になってもわかるようにだいぶ色褪せが進んでいますね。このままですとあまり見栄えがよくありません。アルミドアの色褪せの原因は空気中の湿気や雨水の影響が大きいです。対処法として塗料なども発売されてはいますが、付着があまり良くないため今後の長期間にわたってのご使用はオススメしかねます。色褪せの予防は日ごろの中性洗剤などによる定期的なお掃除が重要になってきます。
ご使用の玄関ドアはアルミドアでしたが、ドアに大きくはめられたガラスや片袖部分のガラスも気になります。というのも、今も昔も玄関ドア素材の主流はアルミ製が多いのですが、特に昔のアルミ製玄関ドアは「断熱性」が低く、それに加えて大きく取られたスリット窓もこの効果を増幅させてしまいます。そもそも住宅における断熱性とは住宅内と外部での熱伝導をできる限り小さくし、室内温度を一定に保つための性能のことです。断熱性が高いほど室内温度は外部気温の影響を受けにくく、また室内の熱も外部へ逃げにくくなります。長くお住まいの住居の玄関が「夏が暑い」「冬が寒い」という状態なのは「当たり前」のこととして受け入れてこられたとのことでしたが、玄関ドアの交換リフォームで改善ができることを分かっていただき、施工を行うこととなりました。
私ども、「街の玄関ドアやさん」で行われる玄関ドア交換リフォームのほぼ100%が、今回行う「カバー工法」によって工事が進められます。カバー工法というのは、外壁とくっついている玄関ドアの枠部分以外の全てを撤去して、その上から新しい枠を被せて玄関ドアを吊り込む工法です。「古い枠なんて使えるの?」と疑問を持たれるかもしれませんが、こちらはよっぽどの劣化が無い限り、たいていは次の玄関ドアリフォームに再利用できるものなんです。そしてこの古い枠は新しい玄関ドアのテイストに合った新しい外枠を上から被せることになりますので、見た目も当然、機能面も向上することができます。カバー工法と聞いてご不安を持たれた方でも多くの実績がある工法ですので、ご安心ください。
古い玄関ドアのパーツをまず外していきます。玄関ドアのパーツはシリンダーやハンドル、丁番、ドアクローザーなど意外と多いんです。パーツの後は玄関ドア、片袖、内側の枠(方立)の順に外していき、既存の枠以外に何もついていない状態にします。清掃なども随時行い、常に綺麗な状態の現場を保ちます。
今度は逆に新しいドアの枠を設置し、方立も設置します。施工前の枠と施工後の枠色が似ているのでわかりづらいかもしれませんが、新しい枠の設置後の写真です。玄関ドアを吊り込んで仮設置し、隙間のできないように調整後にビスで固定していきます。
古い枠と新しい枠の間はビスの固定だけでは不十分です。この状態ではどうしても隙間が出来てしまうので、この部分はコーキングで埋めていきます。このコーキングは既存の枠と新設の枠がぶつかるのを防ぐ緩衝材の役目を持ちます。また、雨水などの漏水を防ぐ雨漏り防止の機能も併せ持ちます。隙間が大きくできる部分なので、厚めに塗布して塞いでいきます。
コーキング作業が終わりましたが、厚塗りしたコーキングが気になりませんか?今の時点では既存の古い枠も残っています。次の工程ではこれらを覆い隠す外枠を被せていきます。この工程によって玄関ドアは古い部分が全て覆い隠され、新しい玄関ドアへと生まれ変わるんですね!カバー工法はその特性上、既存の玄関ドアより小さくなります。既存のものに対して周囲最大で5cm程になりますが、ほとんど気になりません。新しい玄関ドアとこの外枠によって完成した玄関はその面をカバーする程見た目も新しく、機能面も向上できます。ただ、このカバー工法は既存のドアの使用時にドア枠にぶつかる程にギリギリのものを通していた方は注意が必要かもしれません。そういった場合は是非、ご相談下さい
外枠と外壁の隙間をまたコーキングで埋め、微調整をして工事は終了です。お客様にご確認いただき、無事にお引渡しとなります。
玄関が暑い!寒い!の当たり前を覆す、断熱仕様の備わった立派な玄関ドアの完成です!
新しい玄関ドアはLIXILのトリノパインカラーのG82モデルです。このモデルの特徴は、まず外見はモダンでオシャレなスリット窓が、玄関ドア中央に大きく入っています。しかもこの窓は開閉ができる仕様ですので、玄関ドアを閉めたまま自然の風を取り入れられる採風機能付きです。自然の風を玄関に取り込めるので、玄関のジメジメも取り去ることができ、カビの防止に大活躍ですね。また涼しい風はお家の電気代の節約にも一役買ってくれそうです。また機能面では「断熱仕様」の玄関ドアとなりますので、夏には外からの熱が室内へ伝わりにくく、冬には室内の熱が屋外へ逃げにくくなります。この効果により室内の冷暖房の効率も良くなりますので、室温が安定し一年中快適に過ごすことが可能になります。
ちなみにLIXILでは玄関ドアの断熱において独自の基準を設け、4つのグレードに区分けされます。こちらのお宅の玄関ドアはk2仕様です。LIXILの断熱グレードは
「断熱無し」→「k4仕様」→「k2仕様」→「高断熱仕様」と分かれ、右に行くほど高い断熱効果を期待できます。断熱仕様のこのようなグレードは玄関ドアの主要メーカーであるYKK APや三協アルミなども独自の基準を設けています。このことから分かるように、玄関ドアにおいて「断熱効果」というものは非常に重要な役割を持つものなんです。玄関が暑い!寒い!などのお悩みを持つ方はこの点を考慮して玄関ドアリフォームをご検討されてみてください。