滑りが悪く、重く開けづらくなっていたドアを交換工事で解消
もともと掃き出し窓だった場所で出入りを行っていたため不便があり、最近は劣化で開閉も重くなっていたそうです。
今回お伺いした施主様のドアは本来は住居では窓にあたる部分であり、玄関ではございませんでした。元来、窓とはいうのは人が通るために作られてはおりません。強度の面から見ても、玄関ドアならば少々人がぶつかっても影響はございませんが、窓はダメージが蓄積されてしまいます。足をかける部分も玄関戸はだいぶ異なります。人が通る場所として見栄えもあまり良くなかったため今回、ご依頼をいただきました。
施主様はまた窓付近の寒さも気にされていました。本来ならばカーテンなどを引いて特に冬は暖房の熱を外に逃がさない工夫もできますが、出入口ということでそちらも邪魔になってしまうということで寒さ対策が出来ず仕舞いでした。また引き戸であるという点も室内の気密性を保つのに弱い部分です。そのため新しい玄関ドアは「断熱仕様」のものをご希望されていました。今現在販売されている引き戸は特に断熱仕様のものならば、気密性を保つには充分な造りになっています。
玄関ドアの交換工事を考えるときに「カバー工法」という言葉を聞いたことがあるのではないしょうか。既存玄関ドア枠の上に新しい枠を付けて行う工法で、元々玄関ドア交換工事で行われていたように周りの壁を壊す必要が無くなりますので、工事が簡単に済んで工期・費用の面で大変優れています。この工法の登場は玄関ドア交換を一気に手軽なものにしました。「玄関ドア交換なんて費用も工期もかかるんじゃない?」と不安な方も弊社ホームページをご覧になって是非、ご検討ください。
作業の第一工程として引き戸を取り外していきます。引き戸の種類は4種類あり、それぞれ「引き違い戸」「片引き戸」「引き込み戸」「引分け戸」というものです。今回のタイプは「引き違い戸」という種類で2枚の戸を左右のどちらでも移動させ開閉させることができるもので、引き戸の中でも最も一般的なものです。基本的に開き戸でも引き戸でもカバー工法の工程は変わりません。
■既設枠の上から新規枠の取り付け、新しいドアの仮設置
既存のドアを取り外し残った枠の上から新しい木目調の枠を取付けます。新しいドアを仮設置し、歪みが無いか、引っ掛かりが無いか、スムーズにドアを開閉できるかなどの開閉テストを行いながら、枠を本設置していきます。このテストを疎かにしてしまうとスムーズな開閉が実現できません。この枠の設置で全てが決まってしまうので慎重に作業を行います。
新しくなった引き戸の下枠部分(敷居)です。レールはステンレス製でできていますので、変形を恐れずに使い続けることが可能です。
新規枠固定後、既存枠と新規枠の間の隙間を埋めていきます。コーキングによって行い、隙間のでないように気を付けながら作業を行います。
先程のコーキングと既存枠を隠すように化粧枠でカバーします。この化粧枠によってより立派な玄関を演出できますね。
化粧枠と外壁の接する取り合い部分を再度コーキングで埋めていきます。先程は隠れる部分だったので黒色のコーキング材を使用しましたが、今回は外に向かって露出する部分なので外壁と同じ白色のコーキング材です。これによって違和感なく取り合いを埋めることができますね。
約4時間半の作業で引き戸交換作業が完了しました。開閉も問題なく行えます!鍵は真ん中と左についています。しっかりとした大き目のハンドルが付いたことで開閉も楽になりましたね!
今回の施工場所は玄関ではなく、本来ならば窓の部分のドアを交換いたしました。お宅がお寺さんであり、お客様の出入りはこちらから行うとのことです。長年の使用によりドアの開閉時の滑りが悪くなり、見た目も出入口とわかるように変更したいとのことでした。既存のドアはガラスを全面に使った引き戸でお部屋が寒くなる要因を作っていましたが、断熱性に優れたLIXILのリシェント玄関引戸に交換することによって、冬でも快適に過ごせるお部屋を実現できました。木目の槇調のデザインで重厚感を感じる上質な仕上がりで入り口にふさわしい見た目です。スリット窓から陽光を取り込むので、部屋がやわらかな光に包まれることと思います。長く住まわれているお宅とのことで開口部の劣化があり、ドアの取り付けに不安を持たれていましたが、正確に設置できたことでご安心いただけました。この度はドア交換のご依頼、誠にありがとうございました!