ひっかかってスムーズに閉められなくなった玄関ドアを交換リフォームで解消
鍵のところで引っかかりうまく閉められなくなった玄関ドアでお困りでした。経年による色褪せも気になっていらっしゃったとのことです。
ドアの開け閉めがスムーズにいかない。そんなご相談をいただきました。ドアの開け閉めがスムーズにいかないとストレスが溜まりますよね。いつか壊れるんじゃないかと不安でもあります。開閉を試したところ、確かにドアを閉めるときに閉まる直前の鍵の部分がひっかかっている感覚があります。こういった場合はヒンジ、ラッチ、ストライクを疑います。各パーツを簡単に説明すると、
- ヒンジ→いわゆる蝶番(ちょうつがい)の事です。ドア本体とドア枠を繋ぎ心棒を軸にしてそれぞれに付いた板部分が動く継ぎ目となります。
- ラッチ→ドアについている留め金の事でハンドルやドアノブと連動して動きます。またドアを閉めた際はドアを固定する役割を持ちます。
- ストライク→ドア枠についているラッチや鍵をかけるデッドボルトという突起物を受け入れるために棒けられた穴の周囲に配置するプレートのことです。
今回の場合ではヒンジの緩みやストライクのズレが見られたため、このような不具合が起こったようです。応急的に直すことも可能ですが、扉自体相当な年数が経って、汚れも目立っていたため、今回は玄関ドアをカバー工法にて丸ごと交換工事をご依頼いただきました。
玄関ドアにおけるリフォームは従来の、工期と費用の多くかかるものから、1日、早ければ数時間で交換できるカバー工法が一般化しています。従来の玄関ドアの交換工事は多くの人員と工程を必要としていました。工事にも数日かかり工事中の数日はドアを開けっぱなしにしておく必要があったため夏や冬は外気の過酷な温度がダイレクトに室内に入り込むため大変苦労を伴うものでした。防犯上も勿論良くありません。そこで登場したのが短時間・低価格のカバー工法です。カバー工法は既存のドア枠を生かしてその上から新しいカバー枠を取り付ける工法です。現場の状況などによって多少の違いがあるものの、この工法ならば早ければ数時間の施工が可能です。また少人数での工事が可能で、外壁や床を傷めることはありません。施主様にはストレスなく工事をさせていただけるので、近年ではほぼ全ての工事でカバー工法が選ばれています。
いよいよ施工開始です。作業は適宜このように寸法を測りながら行います。対角や垂直、幅などを正確に算出します。
問題のあったヒンジ・ストライク・ラッチを取り外しました。今回のお宅のドアの問題はラッチの不具合にあったようです。正確にいうとラッチの滑りが悪くなっていたようです。ちなみにラッチが滑りにくくなった場合はラッチに柔らかい芯のもの(B以上)のものをこすりつけるとラッチにとっていい潤滑になるので改善することがあります。ラッチに問題をお抱えの方は是非お試しくださいね。
■新しいドアを取り付けるための新規の枠を設置します
既存枠の上から新規の枠を仮設置します。この枠に新しい玄関ドアや蝶番などを取り付けていきます。この時点では既存の枠が丸見えで仕上がりに不安があるかと思いますが、既存の古い枠は外額縁を付ける工程ですっかり隠れてしまうのでご安心ください。
まずは親子ドアの子扉部分を取り付けました。既存枠と新規枠の間に挟み込んでいるものは「スペーサー」と呼ばれる樹脂製の道具で、隙間に挟みこんで空間を確保しています。既存の枠内に新しいドア枠を入れられるように調整するのに役立っています。
いよいよ新しいドアの吊り込みです。街の玄関ドアやさんでは2名体制の施工が多いですが、重量のある玄関ドアの吊り込みは必ず2名で行います。お客様の大切な玄関ドアを傷つけないための配慮です。玄関ドアの開閉チェックを行い、調整をした後はドア枠のネジの本締めを行います。
先程スペーサーを挟みこんだ既存枠と新規枠の間には隙間がありますので、シール処理によって埋めていきます。これはゴム状のものを埋め込むことで防水の役割も担っています。コーキングなどとも呼ばれる作業です。
既存のドア枠が隠れる「外額縁」を取り付けます。こちらを取り付けることにより見栄えがとてもよくなりますね。現場で出した寸法を元に加工して丁寧に取り付けていきます。
外額縁と外壁の間には若干の空きができていますので、こちらもシール処理で隙間を埋めます。マスキングテープで余計な場所にコーキングが付かないようにし、塗布していきます。マスキングテープはコーキングが完全に乾く前に取り外します。
細かい補修や微調整などを経て、工事完了となります!施工時間は約3時間でした!
ドアがスムーズに閉められなくなり、色も褪せて汚れが目立っていた玄関ドアをおしゃれで新しい玄関ドアに交換しました!YKK APのヴェナートD30のE02型のキャラメル色の親子ドアです。デザインガラスが印象的で民芸品や工芸品のようなクラフト感のある素敵なデザインで、親子ドアなので子扉部分が開閉できて大きな荷物、例えば自転車などを通したい時、開口部を大きく取りたい時にとっても便利です。丸ストレートハンドルで大変持ちやすく、開閉も楽々できます。鍵はツーロックでピッキング防止に効果的です。アルミっぽく寒々しい印象をお持ちだった玄関ドアも木目調の暖かみのあるデザインになりました。ライフスタイルが多様化した今、玄関ドアから「自分らしい」デザインを選ぶのはいかがでしょうか。この度は玄関ドア交換のご依頼、誠にありがとうございました。この玄関ドアで素敵で快適な暮らしを実現してくださいね。