玄関引き戸の種類を徹底比較|今ある玄関ドアから引き戸へリフォームするならどれを選べばいい?

2025年9月25日更新
開けやすく、安心で、美しい———。
バリアフリーの普及とともに、防犯性や断熱性も備えた玄関引き戸が、暮らしを心地よく変える選択肢として注目されています。
玄関引き戸の玄関引き戸の種類や最新機能、選び方、人気メーカーが手がけるおすすめ製品まで、理想の玄関づくりに役立つ情報をわかりやすくご紹介します。
玄関引き戸の種類
玄関引き戸には、開閉方式や扉の枚数によっていくつかのタイプがあります。
それぞれの特徴と費用相場をご紹介します。
引違い戸(2枚建)

最もポピュラーで、多くのご家庭に採用されているのが引違い戸(2枚建)。
左右どちらにもスライドして開閉できるつくりで、昔ながらの和風住宅からモダンな住宅まで幅広く馴染むデザインがそろっています。
袖付片引き戸(2枚建)

開口の広さを確保したい方に人気なのが、袖付片引き戸(2枚建)です。
実際には3枚構造になっており、中央と片側の障子2枚が連動して袖パネル側にスライドするため、従来より約10cm以上広い開口幅が得られます。
「今の引き戸では出入りが窮屈」と感じているご家庭におすすめです。
引違い戸(4枚建)

2枚建よりも障子が多い引違い戸(4枚建)の中には100万円近い商品も存在する、比較的高額な玄関引き戸です。
中央から左右どちらにも扉を動かせる利便性の高い玄関引き戸は、堂々とした高級感ある印象を与え、間口が広い住宅や風格を重視した玄関にぴったりです。
引分け戸

店舗の自動ドアに似た構造をもつのが引分け戸です。
中央から左右のFIX扉に向かって2枚(または4枚)の扉が平行にスライドする仕組みで、開口部を最大限に広く確保できるのが大きな特長。
広々とした玄関スペースが確保できる住宅向けです。
両引込み戸

壁の内側に扉を引き込む構造の両引込み戸は、2枚建ながら広い開口幅を確保できるタイプです。
空間を有効に活用しつつ開放感を演出でき、比較的導入しやすい価格帯も魅力です。
※価格は目安であり、モデルや仕様によって変動します。
木目調とアルミ調の違い
木目調

やわらかな質感と、あたたかみのある表情が魅力の木目調。
一本一本異なる木目模様が、玄関に落ち着きと自然のぬくもりを添えてくれます。
和風住宅はもちろん、北欧風・ナチュラルテイストなどの洋風デザインとも相性がよく、幅広い住宅スタイルに馴染みやすいのが特長です。
近年はプリント技術が進化し、本物の木と見間違えるほど精巧な質感を再現。
手入れの手間がかからず、美しさが長持ちする点も人気の理由です。
アルミ調

スタイリッシュで都会的な雰囲気を演出したいなら、アルミ調の引き戸がおすすめです。
シャープで洗練された質感は、モダンな住宅デザインにぴったり。耐久性や耐候性にも優れており、お手入れが簡単なところも嬉しいポイントです。
シンプルでありながら存在感があり、ブラックやシルバーなどのクールなカラーを選べば、より個性的で印象的な玄関に仕上がります。
【主要メーカー別】特徴と価格目安
「玄関ドアの交換って大がかりな工事になりそう…」と心配される方も多いですが、
現在は既存の枠をそのまま活かすカバー工法が主流になっており、壁を壊さず騒音も少なく、最短1日で工事が完了します。
ここでは、主要3メーカーの玄関引き戸の特徴と価格帯をご紹介します。
LIXIL リシェント

地域に合わせた断熱仕様や、防犯性の高い電気錠(リモコン・カードキー対応)など、安心して使える機能が充実しています。
価格はおおよそ355,000円~*と、幅広いラインアップが用意されており、和風・洋風どちらの住宅にも合わせやすいのが特長です。
※価格は目安であり、モデルや仕様によって変動します。
YKK AP ドアリモ

「現代和風」「洋風ベーシック」「伝統和風」といった多彩なデザインが揃い、特に細格子デザインは根強い人気があります。
価格帯はおおよそ371,000円〜493,000円*。
片引込み戸(袖付・袖無)や2枚連動引込み戸など、開口幅を広く確保できるタイプも豊富で、開き戸から引き戸へのリフォームにも対応しています。
なお、スマートキー機能(スマートコントロールキー)は非対応のため、電子錠をご希望の場合はLIXILや三協アルミの商品もあわせてご検討ください。
※価格は目安であり、モデルや仕様によって変動します。
三協アルミ ノバリス

断熱・防犯・電子キー対応など、現代のニーズに応えた機能を幅広く選べるのが魅力です。
価格はおおよそ365,000円~554,000円*。
スマートフォンが鍵になる「e・エントリー(SLタイプ)」をはじめ、配線工事不要のテンキー・カードキーなど電子錠の選択肢も充実しており、安心と快適を両立した玄関づくりが可能です。
※価格は目安であり、モデルや仕様によって変動します。
引き戸のハンドルの種類と使いやすさ
玄関のドアハンドルは、毎日手に触れる部分。だからこそ、見た目の美しさと使いやすさの両立が欠かせません。
ここでは、引き戸ならではの代表的なハンドルを2つご紹介します。

扉の戸先に彫り込まれたくぼみに指をかけて開閉する、伝統的で趣のある引手です。
戸と一体化しているので外観はとてもすっきり見えることや、和風住宅との相性は抜群です。
指先を使うため少しコツが必要ですが、デザイン性を重視したい方におすすめです。

縦長の棒状の取っ手で、握りやすく、軽い力で開閉できるため、小さなお子様やお年寄りにも扱いやすいのが特徴です。
デザインも豊富で、シンプル・モダンから重厚感のあるものまで幅広く選べます。
引き戸のメリット・デメリット
メリット
☑開閉時にドアが外に飛び出さず、玄関前スペースを有効活用できる
☑風で急に閉まる心配が少なく、安全性が高い
☑少しだけ開けて換気することも簡単
☑和風・洋風どちらにも馴染むデザインが豊富
とくに、お子さまやご高齢の方がいるご家庭では、安心感のある構造が魅力です。
デメリット
☑開き戸に比べ気密性がやや劣る
☑扉を引き込むための壁面スペースが必要
☑レールに汚れがたまりやすく、定期的な清掃が必要
(放置すると開閉不良や隙間風の原因に)
かつては「防犯性が低い」と言われていた引き戸ですが、いまは複層ガラスや2ロック、鎌付デッドボルト、脱着式サムターン、ディンプルキーなど、防犯面も大幅に進化しています。
玄関引き戸の選び方
現在の玄関ドアのタイプによって、引き戸へのリフォームの選択肢やポイントが異なります。

開き戸から引き戸へのリフォームは可能です。
特にYKK APから発売しているドアリモアウトセットの引き戸を選べば、既存の壁を大きく解体することなく設置し、開口部も広くすることができます。
玄関ポーチの奥行きが狭く、開き戸では出入りしにくかった場合でも、引き戸にすることで開閉時にデッドスペースがなくなり、玄関が広く使えるようになりますね。

すでに引き戸をお使いの場合は、同じ引き戸タイプの玄関にリフォームするのが一般的です。
建付けの悪さや開閉時の重さ、冬の寒さや結露といった長年の悩みを、最新の断熱性・気密性に優れた引き戸に交換することで解決できます。
デザインの選択肢も豊富なので、玄関の雰囲気を一新したい方におすすめです。

両開きドアなど、大きな玄関ドアをお使いの場合は、開口部の広さを活かせるタイプの引き戸がおすすめです。
引違い戸(4枚建)や引分け戸なら、広い間口をそのまま利用できます。
車椅子やベビーカーの出入り、大きな荷物の搬入もスムーズに行えるため、利便性を損なうことなくリフォームできるのは大きな魅力とも言えますね。
施工事例
【YKK AP】複層ガラスで断熱性に優れた玄関引き戸へ
お客様のお悩み | リフォーム内容 |
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①築15年の寒い玄関、夏の暑さ | ・複層ガラスを採用した断熱仕様の引き戸で、冬の冷たい空気や夏の熱気をシャットアウト |
②開け閉めが重い・見た目の古い印象 | ・スムーズな開閉を可能にするバーハンドルを採用 ・和風の趣はそのままに、モダンで美しいデザインに一新 |
③敷居の段差によるつまずき | ・敷居の石を丁寧に加工し、段差をなくすことでバリアフリー化を実現。 |
【LIXIL】段差解消!バリアフリー化と断熱・防犯を備えた最新の玄関引き戸へ



工事費用 38万円 商品名 LIXIL 玄関引戸リシェント P23
「バリアフリー」の選択肢として、玄関引き戸へのリフォームは非常に多い事例です。
新しい玄関引き戸にすることで防犯性も高まり、安心と快適な毎日を過ごせるようになりました。
お客様のお悩み | リフォーム内容 |
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①開けづらさと防犯への不安 | ・新しい引き戸でスムーズな開閉と格子デザインのガラスを採用し外からの視線をシャットアウト |
②玄関が暗く、古い印象 | ・スタイリッシュなデザインのアルミ製引き戸でシャープな印象に ・格子ガラスから自然光を取り込むことで明るい玄関を実現 |
③敷居の段差によるつまずき | ・専用の部材を私用して段差を解消し、バリアフリー化を実現 |
【YKK AP】親子ドアから玄関引戸へ!出入り口を広げたい悩みを解決



既存のドアから引き戸への交換も、たった1日の工事で完了。
リフォーム後、玄関の出入り口が広くなったことで、お客様は「荷物の移動が楽になった」と大変喜んでくださいました。
お客様のお悩み | リフォーム内容 |
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①玄関の出入り口が狭い | ・開き戸から引き戸へのリフォームにアウトセット2枚連動引込み戸を選択、枠を壊さずに開口幅を広げることが可能に ・カバー工法によって工事は1日で完了 |
玄関引き戸に関するQ&A
※YKK APのリフォーム用の玄関引き戸、ドアリモは対応していません
リフォームでスマートキーを導入する際には、電気工事が不要な「電池タイプ」が費用を抑えやすくおすすめです。
→【LIXIL】リシェントのスマートキーについて
→【三協アルミ】ノバリスのスマートキーについて
さらにオプションで複層ガラスやLow-E複層ガラスを選択すれば、高い断熱性と気密性を実現し、冬でも快適な玄関空間を保てます。
まとめ
玄関引き戸は、開閉スペースが不要で安全性が高く、バリアフリーにも適した魅力的な選択肢です。防犯性や断熱性も進化しており、和風・洋風どちらにも合うデザインが豊富に揃っています。
とはいえ、「わが家にはどんな引き戸が合うの?」「工事費用はどれくらいかかる?」など、疑問や不安は尽きないもの。そんな時は、街の玄関ドアやさんにご相談ください!
玄関ドアのプロが、お客様の住まいの状況やご希望を丁寧にヒアリングし、最適な玄関引き戸のリフォームプランをご提案します。
まずは無料の現地調査で、お気軽にお問い合わせください。