玄関ドアを両開きにするメリットとデメリットを解説!リフォームのポイントは?
玄関ドアのデザインは、家の印象を左右する重要な要素です。
なかでも、同じ大きさの扉が2枚ある「両開き」と呼ばれるタイプの玄関ドアは、開口部が大きいので、見た目の華やかさや開放感があるほか、非常に強いインパクトを与えられるタイプとなります。
そこで今回は、両開きドアのメリットとデメリット、その他具体的なおすすめの商品についてなど、詳しく解説したいと思います。
とくに、現在使っている両開きドアが古くなり、リフォームをどうしようかと迷っている方は参考にしてみてください。
玄関ドアの両開きとは?
玄関ドアの両開きとは、同じ大きさの扉が左右に2枚付いており、その両方を開閉できるタイプのものをいいます。
そんな両開きドアですが、具体的にどのような特徴があるのかよくわからない方のほうが多いのではないでしょうか。
そこで、両開きドアの価格や工期、その他メリット、デメリットなど、おもな特徴をご紹介したいと思います。
価格
両開きドアの価格は、通常の片開きドアに比べてやや高めです。
素材や機能、デザインなどによっても異なりますが、一般的に20~40万円程度が目安となり、高級な仕様になると60万円を超えるケースもあります。
ちなみに、片開きドアは、およそ10~20万円程度が目安です。
そのため、両開きドアを選ぶ際は、素材や機能、デザインなど、求める要素に優先順位をつけながら、予算に合わせた選択をするとよいでしょう。
工事の期間
両開きドアの工事の期間は、一般的によく行われるカバー工法であれば、半日~1日という非常に短期間で終わらせることが可能です。
ちなみに、カバー工法とは、既存の玄関ドア枠を残したまま、その上にカバー工法用の枠を被せて取り付け、新しい玄関ドアを設置するリフォームのことをいいます。
そのため、カバー工法は、玄関ドアのデザインの一新や機能の向上を低コストで、かつ手軽に行える方法になります。
一方で、開口幅を現状よりも広げるなど、周囲の壁を解体する必要のあるリフォームは、工期も工事費も変わってくるので、その点では注意が必要です。
気密性
両開きドアの気密性は、片開きドアよりもやや低くなる傾向にあります。
というのも、両開きドアは、開口部が大きく、大きな2枚の扉を組み合わせたタイプなので、隙間が生じやすくなってしまうためです。
気密性が低いと、熱の出入りも多くなることから、外部の気温の影響を受けやすく、空調効率にも影響が及ぶことがあります。
しかし、近年では、ドア本体に断熱材を入れたものやドア枠に気密材を装備したものなど、断熱仕様の両開きドアも登場しているので、そのようなタイプを選んで導入するとよいでしょう。
片開きから両開きにリフォームできる?
玄関ドアは、新しいものと交換することで、使い勝手の改善や機能性の向上が行え、生活の質を高めることが可能となります。
ところが、既存の片開きの玄関ドアを両開きにしたい場合は、簡単には行えないケースがあることは注意しておかなくてはなりません。
というのも、両開きドアを設置するには、横幅に十分なスペースが必要となるためです。
そのため、片開きドアでも、両側に袖があるタイプのように規定以上の横幅を確保できるようなら両開きドアへのリフォームは可能ですが、そうでない場合は難しくなります。
ちなみに、両開きドアを設置するには、183㎝以上の横幅が必要であり、これが確保できないと、導入はできません。
なお、横幅が足りない場合、玄関ドアの周囲の壁を解体することで、設置できるケースがあります。
しかし、工期がかかり、コストも高額になってしまうのはもちろん、壁を解体することで、構造としての強度が低下するようなら、補強するなどの措置が必要となる場合もあります。
両開き玄関ドアで得られるメリット
玄関ドアを両開きにした場合、いくつかのメリットを得られます。
両開きドアで得られる代表的なメリットについて、以下に解説していきましょう。
存在感や高級感を演出できる
両開きドアは、2枚の大きな扉を配置したタイプであることから、片開きドアと比べても、圧倒的に強い存在感や高級感を演出することが可能です。
また、開口幅が広いので、ドアを開けたときの開放感が増し、ダイナミックで心地よい印象を与えることができます。
荷物の出し入れがしやすい
両開きドアは、有効幅が広いので、大きな荷物でもスムーズな出し入れが可能です。
例えば、引っ越しはもちろん、その他大きな家具や家電などの搬入、搬出が容易に行えるといった生活の中で実用的なメリットが得られます。
また、車いすによる出入りもしやすくなるなど、バリアフリーにも適しています。
デメリット
続いて、両開きドアにするデメリットについて、以下に解説していきましょう。
開け閉めがしづらい
両開きドアは、可動域が広く、身体を移動させながら開閉動作を行う必要があるので、開け閉めがしづらい場合があります。
そのため、とくに、荷物を持っている場合などは、めんどうに感じることがあるかもしれません。
また、両開きドアの可動域にかかる部分の床には、なにも置くことができず、デッドスペースが生じてしまいます。
高額になりやすい
両開きドアは、大型の扉を2枚使用することから、片開きドアと比較すると、どうしても高額になってしまいます。
また、断熱性や防犯性を高めるなど、オプションを付ける場合、トータルコストがかさんでしまうことも考えられます。
両開き玄関ドアはこんな人におすすめ!
両開きドアは、スタイリッシュな見た目と広々とした開放感を実現できることなど、とても魅力の多いタイプの玄関ドアです。
そんな両開きドアは、どのような人に適しているでしょうか?
両開きドアをおすすめしたい人について、簡単にご紹介していきましょう。
両開きドアの魅力のひとつは、開口部を広く使える点です。
大きな荷物や車椅子、ベビーカーなどの出入りがしやすくなるほか、その他のタイプの玄関ドアにはない開放感を演出できます。
一方、「両開きドアは防犯性が低くなってしまうのでは?」と不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、両開きドアは、一定の対策を施すことで、防犯機能を高めることが可能となります。
例えば、スマートキーの導入です。
スマートキーは、スマートホンやカードキー、ボタン、顔認証などで開閉できる電子錠の一種で、物理的な鍵穴をなくすことで、ピッキング対策に優れた効果を発揮します。
また、鍵の紛失や盗難のリスクを低減し、遠隔操作による施錠や解錠も可能となるなど、防犯性の向上を図るには非常に適しています。
ちなみに、両開きドアと同様に開口部が広い引き戸タイプは、スマートキーに対応していない商品が多く、その点においても両開きドアのほうが防犯対策に有利といえるでしょう。
現在、使用している両開きドアが気に入っているものの、「気密性や断熱性に不安を感じる」という方もいらっしゃるかもしれません。
実際に、大きな扉を2枚使用するので、隙間が生じやすく、一般的な片開きドアと比較すると気密性は劣る傾向にあります。
しかし、近年では気密パッキンを配置することで気密性を高めたものや断熱仕様のタイプなども多く登場しています。
また、熱伝導率の高いガラスの面積ができるだけ小さいものを選ぶといったことも、断熱性の向上も図るうえで効果的です。
ちなみに、太陽の光を取り込んで玄関内を明るくしたい場合は、複層ガラスや真空ガラスを採用したり、あるいは開口部が狭くはなるものの親子ドアや袖付きドアにしたりといった選択も可能です。
施工事例
両開き玄関ドアで得られるメリット
中古住宅で購入したマイホームでしたが、玄関が寒く、窓も大きいので防犯に不安があったお客様。
住宅ではめずらしい両開きの玄関ドアは、見た目もサイズも豪華で存在感がありますね。
自転車や大きな荷物も楽々できる非常に利便性の高い両開きドアですが、外気の影響を受けやすく、片開きに比べると気密性は劣ります。
「玄関の寒さが辛く、重い扉が開閉しづらい…」とお悩みでしたが、両開きの玄関ドアは変えたくないとのご要望だったため、断熱仕様の両開きドアへのリフォームをご提案いたしました!
断熱ドアは冬の寒さだけでなく、夏の暑さ対策にも有効で一年中快適にお過ごしいただけます。
窓がついた両開きのドアですが、断熱仕様のため気密性に優れ、防犯面でもご安心いただけます。
ハンドルも大きく持ちやすく、スマートキーの導入で開閉の動作も楽になったと喜んでいただけました!
両開き玄関ドアのおすすめ商品
両開きドアは、とても魅力の多い玄関ドアタイプであり、各メーカーでユニークなラインナップが揃っています。
こちらでは、代表的な玄関ドアメーカーから販売されているおすすめの両開きドアについて、デザインや断熱仕様など、それぞれの特徴をご紹介したいと思います。
LIXILリシェント M28型
まずは、LIXILから販売されている「リシェント M28型」です。
「リシェント M28型」は、モダンで高級感のあるデザインが特徴で、縦に四角い小窓を並べたデザインが、メリハリのある外観と優れた採光性を実現します。
断熱仕様は「K2タイプ」と「K4タイプ」が用意されています。
「K2タイプ」とは、内部に断熱材を入れた本体と高断熱複層ガラスを組み合わせた仕様で、「K4タイプ」とは、同じく断熱材を入れた本体と複層ガラスを組み合わせた仕様です。
その他、複数のセキュリティ機能が備わっていることやスマートキーの搭載も可能であることなど、防犯性が高く、安心して利用できる点も大きな特徴です。
YKK AP ドアリモ C04
続いては、YKK APから販売されている「ドアリモ C04」です。
「ドアリモ C04」は、モダンでスタイリッシュなデザインが特徴で、縦長に配置されたガラスが美しいアクセントとなって洗練された印象を与えます。
断熱仕様は、「D2仕様」となっています。
「D2仕様」とは、内部に断熱材を入れた本体とLow-E複層ガラスを組み合わせ、さらに断熱機能を高めたドア枠「枠断熱ライン」を搭載した仕様です。
その他、「顔認証キー」「ポケットキー」「ピタットキー」など、とても利便性の高いスマートコントロールキーのラインナップがあることも大きな特徴です。
三協アルミ ノバリス C81
最後に、三協アルミから販売されている「ノバリス C81」です。
「ノバリス C81」は、クラシックでエレガントな洋風デザインが特徴で、大型のデザインガラスが高級感や重厚感を演出します。
断熱仕様は、「K2仕様」と「K4仕様」が用意されています。
「K2仕様」とは、内部に断熱材を入れた本体とLow-E複層ガラス、さらに断熱機能を高めたドア枠「ドライ枠」とを組み合わせた仕様で、「K4仕様」とは、同じく断熱材を入れた本体と複層ガラスを組み合わせた仕様です。
その他、エントリーキーのボタンを押すだけで施錠、解錠ができる便利な電子錠「e・エントリー」の搭載が可能であるなど、クラシックな外観と現代的な機能を併せ持つこともこの商品の特徴です。
玄関ドアを両開きにするメリットとデメリットを解説!リフォームのポイントは?まとめ
両開きとは、扉が両の左右に大きく開き、出入りのしやすさだけでなく非常に存在感のある玄関ドアのタイプです。
家の外観を豪華に見せる、開放感を高める、大きな荷物も出し入れしやすくなるなどのメリットがある一方で、価格が高く、気密性が低いなどのデメリットも。
ご自身のライフスタイルや家の構造に合わせて、どちらを重視するかを検討し、最適な玄関ドアを選びましょう。
街の玄関ドアやさんは両開きの玄関ドアのご提案も承っています。まずは無料で現地調査に伺いますので、わからないことなどなんでもお尋ねください!