家のなかに居ても、冬寒く、夏暑い…。

窓の断熱をご検討ください！

近年では、電気代の高騰が社会問題となっていることから、その対策として住宅の断熱性を高め、省エネ化を図りたいと考えている方が増えています。

住宅の断熱性向上には窓への対策が効果的。その理由やその具体的な方法について、詳しくご紹介いたします。

断熱に窓が重要な理由

冬に寒く、夏に暑い家という悩みを抱えている場合、その原因が建物の断熱性不足であるケースがほとんどです。

そもそも日本の既存住宅の大部分は断熱性が低いという実態があります。
なかでも、とくに窓の断熱性が低く、そのことが住宅の断熱性に大きな影響を及ぼしているといっても過言ではありません。
つまり、住宅の断熱性を左右するのは、窓の断熱性が重要なカギを握っているのです。
住宅の断熱性は窓が重要である理由について、詳しく解説していきましょう。

住宅の断熱等級について

住宅の断熱性を表す代表的な指標に断熱等級があります。
断熱等級とは、消費者が安心して住宅を購入できるよう品質を確保することを目的とする「住宅の品質確保の促進等に関する法律（品確法）」に定められた省エネ性能を評価する等級のことです。
断熱等性能等級は、何度かの改正を経て、2023年の時点で7つの等級が設けられています。

等級7	等級4と同等より暖冷房にかかる一次エネルギー消費量を概ね40％削減できる水準
等級6	等級4と同等より暖冷房にかかる一次エネルギー消費量を概ね30％削減できる水準
等級5	ZEH（ゼッチ）基準と同等
等級4	平成28年次世代省エネ基準と同等
等級3	平成4年新省エネ基準と同等
等級2	昭和55年旧省エネ基準と同等
等級1	昭和55年旧省エネ基準未満

住宅の断熱性は、省エネ法に基づいて省エネ基準が設けられています。
この省エネ基準は、何度も改正を重ね、少しずつレベルアップが図られてきたという経緯があります。

しかし、当然ですが、最新の省エネ基準に適合する既存の住宅は、全体から見てもまだまだ少数にすぎません。

国土交通省の調査では、既存住宅5,000万戸のうち、現行基準を満たした住宅は13％に過ぎません。（2019年時点）
2020年以降、中古戸建てのうち約半数は築20年以上、10％以上が築30年以上であるとの調査結果もあります。
既存の住宅の多くは断熱性が低いというのが実情なのです。

熱の出入りが最も多いのは窓

住宅の断熱性はさまざまな要素で決まりますが、とくに窓の断熱性は、その影響を大きく受けやすくなります。
というのも、冬の暖房時に熱が外部へ逃げたり、夏の冷房時に外部の熱が入ってきたりするといった、熱の移動が最も活発なのは、窓などの開口部であることが明らかとなっているためです。

これでは、エアコンへの負担も大きく、どうしても電気代が高くなってしまいます。
そのため、冷暖房が効きにくいと悩んでいる場合は、窓の断熱性が低いことが最大の原因となっているかもしれません。

つまり、住宅の断熱性の弱点となっているのは、実は窓であり、裏を返せば、窓の断熱性を高めることが建物の断熱性向上の近道になるということです。

玄関の断熱についてはこちら

DIYでできる窓断熱対策

室内の断熱性を高めるには、窓に断熱対策を施すことが最も効率的な方法といえます。

窓の断熱対策は、DIYでお手軽にできる方法もあるので、試してみるのもよいでしょう。
ただし、DIYでできる窓の断熱対策は、あくまでも簡易的な応急処置であり、効果がないとまではいえないものの、劇的な改善を期待するのは難しいことは理解しておく必要があります。

DIYでできる代表的な窓の断熱対策について、簡単にご紹介いたします。

断熱シート、断熱フィルムを貼る

まずは、市販されている断熱シートや断熱フィルムを窓に貼る方法です。
断熱シートや断熱フィルムとは、熱の移動を抑える効果があるシートやフィルムのことで、窓ガラスに直接貼り付けるだけなので、お手軽に対策が行えます。

また、断熱以外にも、紫外線を遮るUVカット効果やデザインを施した目隠し効果が付加されているものなどもあります。
ただし、断熱シートや断熱フィルムは非常に薄い材料なので、その効果は限定的であるケースも多いようです。

プラダンを貼る

続いては、市販されているプラダンを窓に貼る方法です。
プラダンとは、プラスチック製の段ボールのことで、中間にある空気層が熱の移動を抑え、断熱性を発揮するものになります。

完全に透明ではないので、採光性を阻害する恐れがあることには注意が必要です。室内の温熱環境を整えるには、採光性も重要な要素となります。


まずは以上のようなDIYを試してみて、効果が十分でない、シートやプラダンが邪魔、等を感じたら、ぜひ窓リフォームによる断熱対策をご検討ください。

玄関ドアでできる寒さ対策も

知っておきたい！窓断熱の基礎知識

窓の断熱はガラスとサッシで決まる

窓は、ガラスとその周囲のフレーム部分を指すサッシで構成されており、窓の断熱化を行うときには、ガラスとサッシの両方について考えなければなりません。

というのも、窓を通じた熱の流出入は、ガラスとサッシの両方で起こっているためです。
窓の断熱性を検討するとき、多くの人はガラスに注目しがちですが、実はサッシにも大きく影響を受けることを知っておく必要があります。
そのため、どちらか一方の断熱性を高めたとしても、もう一方が低いままだと、十分な効果は得られません。

例えば、断熱ガラスを使用していても、サッシの断熱性が低いと、冬にはサッシ側だけ結露を起こすというケースも多く見られます。
では、具体的にどのような検討をすればよいのか解説していきましょう。

ガラスの断熱性について

ガラスの断熱性は、その種類によって変わります。
ガラスのおもな種類は、断熱性が低い順に以下のようなものがあります。
効果の高い断熱リフォームならLow-E複層ガラス以上がおすすめです。

☑ 単板
☑ 複層ガラス
☑ Low-E複層ガラス
☑ トリプルガラス

●単板
単板とは、ガラス1枚で構成しているタイプで、当然ですが簡単に熱を通してしまうので断熱性は期待できません。

●複層ガラス
複層ガラスとは、2枚のガラスの間に空気層を設けている、いわゆるペアガラスと呼ばれるタイプです。
そもそも空気は熱伝導率が低く、中間に動かない空気層があると断熱材と同様の効果が期待できます。

●Low-E複層ガラス
Low-E複層ガラスとは、ペアガラスの一方にLow-E膜という金属膜をコーティングしたタイプです。
Low-Eガラスには「断熱タイプ」と「遮熱タイプ」の2種類があり、「断熱タイプ」を用いるときには室内側に、「遮熱タイプ」を用いるときには室外側にLow-E膜のあるガラスを設置することで効果を得られます。

●トリプルガラス
トリプルガラスとは、ガラス3枚のそれぞれの間に空気よりも断熱効果が高いアルゴンガスなどを封入した層を設けたもので、最も断熱性の高いタイプです。
また、トリプルガラスの多くは、室内側と室外側にLow-Eガラスが配置されています。

サッシの断熱性について

サッシの断熱性も、その種類によって変わります。
サッシのおもな種類には、断熱性が低い順に以下のようなものがあります。樹脂サッシはやや高額なので、リフォームの際には複合サッシの製品が人気があります。

☑ アルミサッシ
☑ 複合サッシ
☑ 樹脂サッシ

●アルミサッシ
アルミサッシとは、サッシそのものがアルミでつくられたもので、日本国内のサッシの大半はこのタイプです。
アルミは、熱伝導率が高く、このサッシ部分で熱の移動が当たり前に起こるので、断熱性は期待できません。

●複合サッシ
複合サッシとは、アルミと樹脂を組み合わせてつくられたもので、近年需要が拡大しているタイプです。
耐久性が高いアルミを太陽光が当たる外部に、断熱性の高い樹脂を室内にといったように素材の特性を活かした構造になっています。

●樹脂サッシ
樹脂サッシとは、サッシの全体が熱伝導率の低い樹脂でつくられたもので、最も高い断熱性が期待できるのがこのタイプですがやや高額です。

窓の断熱性はガラスとサッシの組み合わせで考える

ガラスとサッシは、それぞれ断熱性の異なるいくつかの種類が存在し、それらをどう組み合わせるのかによって、断熱レベルが決まります。

また、窓の断熱性を評価する際には、熱貫流率（U値）という指標を使うとわかりやすくなります。
熱貫流率とは、窓の両側の温度差を1℃とした場合、窓ガラス1㎡を1時間あたりどれだけの熱量が通過するのかを示す値のことです。
熱貫流率が示す数値が小さいほど、熱の出入りが少ないと考えられるので、断熱性が高いと判断できます。
つまり、ガラスとサッシの性能の高い組み合わせになるほど、熱貫流率の数値は小さくなるということです。

工事業者やメーカーに問い合わせ、ガラスとサッシの組み合わせごとの熱貫流率の数値から検討してみるのもよいでしょう。

窓の断熱リフォームの種類

住まいの断熱性を強化するなら、窓の断熱リフォームがおすすめです。

建物の断熱性が不足しているからといって、建物全体の断熱性を高めるには、比較的規模の大きなリフォームが必要となってしまうので、そう簡単に行えるものではありません。
しかし、窓の断熱リフォームは、低コストでありながら、きわめて高い効果が期待できます。
つまり、非常にコストパフォーマンスのよいリフォームなのです。

窓の断熱リフォームの代表的な3つの方法について、簡単にご紹介いたします。

ガラス交換リフォーム

ガラス交換リフォームは、既存のサッシはそのまま残し、窓ガラスだけをペアガラスなど断熱性の高いものと交換する方法です。

　費用（1カ所）　　……5～15万円程度

メリット	窓の断熱リフォームのなかでも非常にお手軽で、また低コストで行えるといったことが挙げられます。
デメリット	サッシの断熱性が低い場合、その部分で熱の流出入が起こるので、大きな効果は得られないということです。

内窓設置リフォーム

内窓設置リフォームは、既存の窓の内側に、もうひとつの窓を設置する方法で、二重窓やインナーサッシと呼ばれることもあります。
中間にできる動かない空気層が断熱材としての役割を担うことで、熱移動を抑え、断熱性の向上や結露防止に効果を発揮します。

　費用（1カ所）　　……5～10万円程度

メリット	低コスト、短工期で行えることや、断熱性のほかにも防音性や防犯性の向上という点でも効果が期待できることなどが挙げられます。
デメリット	窓を開放する際に手間がかかることや中間部分の掃除がしにくくなる場合があることなどです。

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窓交換リフォーム（カバー工法）

窓交換リフォーム（カバー工法）は、既存のガラスとサッシを取り外し、新しいものと交換する方法です。
ガラスとサッシを取り外して残った窓枠に対してカバー工法用の新しい枠を取り付け、その新しい枠に断熱性の高い窓を取り付けるので、周囲の壁を壊すことなく簡単に行えます。

　費用（1カ所）　　……15～30万円程度

メリット	短い工期で行えること、どのような断熱レベルの窓でも簡単に取り付けできることが挙げられます。
デメリット	窓の開口部が現状よりも少し狭くなってしまうことです。

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窓断熱のメリットとは？

窓は、建物の中で最も活発に熱移動が起こる場所なので、その弱点ともいえる窓の断熱性を高めることで、建物全体の断熱性向上につながります。
また、窓の断熱化を行うと、その他にもいくつかのメリットを得られます。
窓断熱のおもなメリットについて、解説していきましょう。

結露を抑える

窓の断熱化を行うと、窓周辺で起こる結露を抑えられます。

冬になると、よく窓ガラスに結露が発生しますが、これは、窓の断熱性が低いことが大きな原因です。

空気中には、一定量の水分を含むことができます。

その含むことができる水分量は、温度が高くなるほど多く、低くなるほど少なくなります。
この空気中に含むことができる最大水分量のことを飽和水蒸気量といいます。

暖房で暖められ多くの水分を含んだ室内の空気が、断熱性の低い窓の周辺で急激に冷やされると、飽和水蒸気量の上限を超えてしまい、押し出されるように水滴となって表面に現れるのです。
これが結露の発生するメカニズムです。

窓の断熱化を行うと、外部温度の影響を受けにくく、そして窓周辺の温度が下がりにくくなるので、その結果、結露も起こりにくくなるのです。

電気代を節約できる

窓の断熱化を行うと、電気代を節約できるようになります。

建物内で熱の流出入が最も多いのは窓です。
そのため、その窓の断熱化により熱移動が抑えられると、外部温度の影響を受けにくくなり、室内温度は安定します。
室内温度が安定すると、空調効率もよくなり、その結果、電気代も節約できるわけです。
サッシ業界国内大手メーカーの一つであるYKK AP株式会社では、窓の断熱リフォームを行えば10年間で約24万円節約できると発表しています。

健康にも良い効果が

窓の断熱化を行うと、家族の健康にも良い効果が得られるようになります。
窓の断熱化により室内温度が安定すると、夏に暑く、冬に寒いといったこともかなり和らぐので、身体への負担も軽減できます。

例えば、断熱性が低い住宅では、冬になると建物内の部屋と部屋の間に大きな温度差が生じるようになりますが、そのことが原因で起こる「ヒートショック」はとくに深刻な問題です。
「ヒートショック」の対策は、建物の断熱性を強化し、建物内の温度差ができるだけ小さくなる環境をつくることが重要になります。
そのような環境づくりには、建物内で熱の流出入が最も多い窓の断熱化が最も効率的な方法といえます。

内窓設置されたお客様の声

毎年悩んでいた窓の結露がなくなり、室内の湿度も快適に保たれるようになりました。おかげで子どもの喘息も小康しています。
さらに幹線道路からの騒音が大幅に軽減されたのでとても助かっています。

窓の断熱リフォームもお任せください

街の玄関ドアやさんでは、窓リフォームについてもご相談を承っております。

玄関の交換と同時に、勝手口や窓も同時に断熱対策される方が増えています。
補助金の利用なども含め、総合的にご案内させていただきます。まずはご相談ください！

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勝手口の断熱対策メリットと選び方